2001.2.4 更新

2000年3月10日(金)引っ越し

引っ越し屋さん、3人来る。午前9時半からはじまり、昼食休憩1時間をはさんで、午後4時くらいまでかかった。明日は午前11時に日本を発つ。

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2000年3月11日(土)NY到着。10年滞在可!?

成田空港でお茶して、そろそろゲートに……と思ったら、長蛇の列! 間に合うか? でもスムーズに流れてて、ほっ。飛行機は満席。映画を見て、眠って、目が覚めるとカナダ上空だった。したは凍てつく大地。点々とある湖か池が白い。人が住めるんだろうか?

ニューヨークJFK空港は雨。パスポートコントロールは、すごい列になってる。窓口はたくさんあるのに、係官が少ない。家族はいっしょに窓口に進める。係官がビザを確認して、「おお!」というので、ドキンとする。「滞在期限が2009年までになってる! 初めて見た!」。なんですと? ビザは3年のハズ。彼はビザを指さす。2009という数字は確かにあるが……? 係官は米国滞在許可証I-94(アイ・ナイニフォー)に滞在許可期限「2009年12月20日」と書き込んだ。「長くいればいるほど、いいってものさ!」。そ、そうですか???

実はパスポートコントロールには注意と言われていた。3年のビザを持っていても、I-94にそれより短い期限を書き込まれると、I-94が優先されるのだ。ビザよりも強い。そんな馬鹿なと思うけど、「地球の暮らし方」にもしっかり書いてある。係官はパスポートとビザの有効期限を取り違えたみたいだけど、これでわれわれは10年間、合法的にアメリカに滞在できる。……アメリカ国外に出なければ、ね。(アメリカを出るときには、I-94は取り上げられる。再入国すれば、新しいI-94がもらえる)。

会社のお友だちが車で迎えに来てくれていた。わたしたちはペーパードライバーだったし、ダンナのレンタカーは1週間も駐車場にいれておくとバッテリーがあがる恐れがあるからだった。雨はすごい……浄化の雨かなぁ。地図を見て「家までけっこう近い」と思ったのに、行けども行けどもつかない。「遠いんですねぇ」と聞いたら笑われてしまった。まだマンハッタンにも着かないのだった! アメリカは広いのだ!

旧ヤオハン、現ミツワ(日本食材を売っているスーパー)に寄ってもらう。高いビルを想像してたんだけど、大きな1階建てだった。同じくらいの規模のビルがもう一つ建っていて、紀伊国屋書店や日本の器(うつわ)屋さん、カー用品ショップ、おもちゃ屋さん、美容院などが入っている。ミツワでは食事もできる。半カレーライスを頼む。来てびっくり。これが半分? 多いんですけど……。

ミツワから1時間で、我が家に到着。成田を出たのは午前11時。NY到着が同じ日の午前9時。12時間の空の旅で、しかも体は夜中なのに、実際は昼間……。時差14時間で、昼夜逆転。うーん、さすがに疲れたぁ……。

晩ご飯はバーガーキングへ。「ケチャップいる?」と言われて全然わかんなかった。いる、といったら無造作につかんで売るほどくれた。ああ、ハンバーガー、でかい。食べきれない!

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2000年3月12日(日)カーナビ

ダンナの運転でミツワまで。右側の助手席で緊張。このレンタカーは、カーナビが日本語をしゃべる! さすがアメリカ。英、独、仏、西、伊、日くらいあるかな。キロかマイルかも選べる。でもダンナはナビの声に従ってない。実はナビの日本語が変なのだ。「右に入り、0.7キロ」と言ってるのは、「0.7キロ先を右に入る」という意味。日本語と欧米語のシステムが違うからか。困っちゃうね。それに高速道路の表示が微妙にわからない! 日本と表示が違うのかしら。コントロールできない夢の中にいるみたい。

スーパーマーケットWILD OATSにも行く。オーガニックの食材を売ってる。デリ(持ち帰りの総菜屋)もある。エッセンシャル・オイル、フラワーエッセンス、ホメオパシー薬、ビタミン類まである。お香やスマッジングに使うセージ、それに本、雑誌も。あら、すごい。セドナ(アリゾナ州にある聖地。エネルギーが強くて美しい)という名前に惹かれて "SEDONA Journal of EMERGENCE!" を買う。英語、読めるかのぉ?

住宅街で、前を走る車が右へ左へゴミを投げている。なんて奴!? ん、いや違う。あれは新聞を配達してるんだ! ビニール袋に入れて……。でも新聞、道路に落ちてるんですけど……。大雑把(^◇^;)。

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2000年3月14日(火)社会保障事務所へ 

アメリカ人は皆、社会保障番号 Social Security Number を持っている。これがないと銀行口座も開けないし、運転免許証ももらえない。外国人であっても、働いてよくて、税金払う人はこれがもらえる。これは年金制度の一種で、10年以上税金を払えば65歳になったときから、年金がもらえるんだって。でも、L2ビザのミテはもらえない。しくしく。それで「この人は社会保障番号をもらえません」という証明書をもらいに行った。そして社会保障番号に代わる納税者番号 Individual Taxpayer Identification Number を申告した。働かないのに税金払うの? ダンナの確定申告に必要ならしい。よくわかってない(^◇^;)。番号が記入されたカードは後日郵送で届く。

ダンナが言うには、この事務所は優しい対応をしてくれるアメリカではまれな窓口なんだそうだ。早口なので、理解するのに難儀したが、まぁつつがなく終了。大きなオフィスビルの一室であった。ビルの名前は「オクタゴン(八角形の建物)」。ペンタゴン(国防省、五角形の建物)より上か?

用事が済んで、ダンナは会社に。家でひとりになった。外は寒いけど、空気を入れ換えたい。でも、窓を開けたらただちに賊が侵入してくるのでは、と思ってしまう。1階だしね。ああ、やっぱりアメリカは怖いよ〜。(まだなにも起きちゃいないが……(^◇^;))

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2000年3月15日(水) 電車でNYの日本領事館に行く

駅までは車で行く。平日なので駅の駐車場はいっぱい(NYに働きに行ってる人の車で満杯。土日はがらがら)でとめられない。次の駅まで行ってみる。ここもだめ。うろうろしていたら、電車が出てしまった。1時間に1本しかないので、食事をすることに。駅のそばのパーキングメーターにとめて(はじめからそうするべきであった)、DINER(レストラン)に入る。たばこを吸うかどうか聞かれる。意外! ファミリーレストランという雰囲気の店。オムレツとチキンサンドを頼む。量が多い。一目でげんなり……。サンドイッチは、中身がパンの厚さの3倍くらいある! どれも塩がききすぎているか、味が全然ないか。まずい! 日本から友だちが来たら、ぜひ体験してもらおう。

駅舎には鍵がかかっていて中には入れない。直接ホームに行く。鉄道も右側通行で、ホームにたつと電車は左側から入ってくる。チケットは車内をまわる車掌さんから買う。細長い紙のチケットに改札の切符切りのような道具でぱちぱち穴を開けてくれる。なんか懐かしい。NYまで往復で9ドル。

領事館は大きなビルの16階にある。でも1階ロビーにはなんの案内もない。「ほんとにここなのかな?」と不安になり、受付のオジサンに聞いた。在留届を出して(3ヶ月以上滞在する人は出さないといけない)、日本の運転免許証の英文翻訳もしてもらう。これがあるとNJ州ではたいてい実技試験免除になるそうだ。

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2000年3月16日(木)布袋さまと福禄寿

ベッドはぽよんぽよんしている。長年親しんだムアツ布団とえらく違う。高さもあって、腰掛けると足が届かない。ベッドと3面の鏡がついたタンス(鏡台というよりタンス)はセットみたいで、「金臣」と文字が刻んである。中国製? 壁には中国美人の画と墨絵(?)、掛け軸のような中国風の画。中国があふれている

板にそろばんを2つ付けたような壁掛けもある。真ん中の板には「福禄寿」の文字が(最初は上下逆さまにかかっていたそうだ。漢字、読めなかったんだろうな)。極めつけは陶器の布袋さまと、木製の福禄寿だ。腰ぐらいの高さがあって、ふたりともうれしそうに笑っている。ここは大家さん owner のおかあさんが住んでいた部屋で、彼女が東洋好きだったんだそうだ。渡された鍵束のひとつには "Grandma's Keys" と彫ったキーホルダーがついている。電気スタンドのデザインも中国風(絵柄はどう見ても日本なんだけど)、シーサーに似たお獅子、湯飲みに小鉢、きれいな石でつくった植木……。その亡くなった方は、中国でどんな前世を生きていらしたのだろう?

家具付きなので、なんでもある。その日からすぐ住める。普通、冷蔵庫、オーブン、ガスレンジ、洗濯機、乾燥機は家具付きでなくてもあるという。加えてここには電子レンジ、コーヒーメーカー、オーブントースター、ミキサーもある。サランラップ、アルミホイル、洗剤、タオル、シーツ、アイロン、食器、ハンガー、入浴剤(古そうなので捨てた)。なんだかわからない調理器具もあって、楽しい。電動式の安楽椅子もあるし、テレビもリビングと寝室に1台ずつあって、久々にほんとのテレビで番組を見た。

暖房費とお湯、ガス、お水はただ……というか賃貸料に込み。家賃の他には電気料金と電話代を払っているのかな。お湯はたぶん、この家の7世帯分をまとめてボイラーでわかしているので、お風呂で使ってるから、キッチンでお湯が出ない、なんてことはない。

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2000年3月17日(金)セントパトリックス・デイ

雪が舞った。外は寒そうだけど、家の中はぬくぬく。今日はアイルランドの聖人セント・パトリックの日で、NYではパレードをしている。全米一の規模(?)とかで、テレビで中継しているが、雪がちらついて、ちょっと気の毒に見える。そして毎年この日を楽しみにしている枢機卿(カトリックの偉い神父さま)が今年は病気で姿を見せない、とアナウンサーが残念そうだ。

緑色がシンボルカラーで、アイルランド系の人は緑色の服を着る。緑色のクローバーがあちこちに出現する。旗だったり、窓に飾ってあったり。由来はよくわからないけど……。

先日買った "SEDONA Journal of EMERGENCE!" はほとんどがチャネリングの記事だった。星占いやいろいろな宣伝も載ってるし、けっこう面白い。月刊で1冊5.95ドル。でも定期購読をすると1年で39ドル、2年だと65ドル。なんちゅー値引率や! 面白いことに「私の分とお友だちへのプレゼント」を申し込むと1年で65ドルになる。日本(カナダ、メキシコ以外の外国)へは送料込みで航空便なら110ドル、船便62ドル(各1年分)。興味があったら http://www.sedonajo.com をミテね!

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2000年3月18日(土)マッキントッシュはリンゴ

大家さん夫妻が町を案内してくれることになった。朝10時にチャイムが鳴る。ジョンとウェンディ。50代くらいだろうか。とってもフレンドリーで、緊張がほぐれる。ジョンが運転する車でレッツ・ゴー! 救急病院、ショッピングモール、中華料理店(ジョンは中華が好き)を教えてくれる。そしてアジアの食材を売っている店に車をとめた。中には中国、日本、韓国の食品がいっぱい。野菜、冷凍食品、お菓子、ラーメン、中国語のビデオ(レンタル?)もある。ミツワまで行けないときは、ここに来ればダイジョウブ。ほっとする。ウェンディはここでお箸を2膳買って、プレゼントしてくれた。うれしいな。

町を走りながら、いろいろおしゃべり。「この町はとてもきれいですね」「そうね。それに安全なのよ。犯罪もないし」。えっ、犯罪がない!? アメリカ中、どこもかしこも危険なのかと思っていたけど……。よかった〜。

ウェンディ「私はリンゴのフジが大好きなの」。そう、フジはどこのスーパーでも売っている。なんでも大きなアメリカだけど、リンゴ(だけ?)は小ぶり。
ウェンディ「アメリカの品種はあまり好きじゃなくて。ピンクレディとか」
ジョン「でも、マッキントッシュはなかなかおいしいよ」
ミテ「え? マッキントッシュはコンピューターでは?」
ジョン「いや、そもそもはリンゴの品種名なんだよ」。それでアップル社のマックなのかぁ〜!!!

お二人は家にも連れていってくれた。家の中はとてもすてき♪ こんな人たちが大家さんでよかった。とくにウェンディって「ママ」って感じがする……。

その夜は隣の隣の町の教会にコーラスを聴きに行った。パーキングメーターは25セント。2時間だったか、10時間だったか。安くて目が飛び出ちゃう。

車を走らせながら、ダンナはいろいろ説明してくれる。「この道はどこそこにつながっていて、ここはどこだよ」と。でも一向に、まったく、さっぱり、全然、ひとつもあたまに入らない。右も左も、西も東もわからない。家のそばの道でさえ、こんぐらかって、なにがなんだか……。新しい土地に来るって、こういうことなのよね。

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2000年3月19日(日)初ガソリンスタンド、初運転練習

もっと町中なら歩いて買い物もできるかもしれないが、ここでは車に乗れないとどこにも行けない。「さぁ、練習するよ〜」とダンナ。ペーパードライバー歴十ン年の私……。「これはなに?」「アクセル」「これは?」「ブレーキ」。いちいち訊ねる。ハンドブレーキは運転席の左にあって、足で踏み、手でひいてリリースだ。ウィンカーはハンドルの左にあるレバー。シフトレバーはハンドルの右。なんか違う。この構内を走ることにする。オートマなので、ブレーキから足を離せば、ゆっくりと走り出す。こわいよ〜、こわい〜っ!! とてつもなく怖いっ。構内1周で許してもらった。

昔から家族でドライブ旅行に行くと、「ああ、もう死ぬんだ。家には帰れないんだ」と思っていた。免許を取ってからも、「誰かに怪我をさせたり、ひき殺したりしたら、相手に非難されて、とても生きていけない。死んだ方がましだ」という気持ちが強かった。なんなんだろう??

運転を交代し、買い物に行く。途中ガソリンスタンドに寄る。「じ、自分で入れるんだ、どうしよう」と盛り上がる私をよそに、ダンナは座席に腰掛けたまま。「NJではお店の人が入れてくれるんだよ」。よく見ると、「エンジンを切って、店員が来るのをお待ち下さい」と表示がある。あ〜、よかった! スタンドの植え込みにリスがいた。初めて見た〜! ガソリンは満タンにして20ドル弱。安いんじゃない?

中国系のスーパー「金門超市」に行く。なるほど、「スーパー=超」「マーケット=市」なのね。入るとムッと生臭い。魚のにおいだ。腰が引けてしまう。でも野菜が新鮮そう。日本のうどん、お菓子、ふりかけなどもある。ウェンディに連れていってもらったところより、広くて品揃えもいい。ダンナが「チャーシューが食べたい」というので、肉売場で「チャーシュー?」と聞いたら、大きな肉を切ろうとする。自分では作れないよ! あわてて「もう焼いたやつ」と言うと、売場を教えてくれた。チャーシューって中国語なのね。通じて嬉しい。

レジで花巻を一袋くれた。レジのおばさんは中国語しか話さないので、意味は分からないけどオマケにくれたのかな? おいしかった♪

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2000年3月20日(月)日本人? 中国人?

こちらに来て1週間がすぎたけど、まだ時差ボケ? だるくて眠くてしょうがない……。ダンナを送り出して、寝て、起きるとご飯作って、という日々。心苦しくはあるのだが、渡米前に整体の先生に言われたのだ。「疲れがたまってますねぇ。からだボロボロですよ! 引っ越しぃぃっ?? トンデモナイ!!」って。だから寝たいだけ、寝る。これは必要な休息なんだ。決めっ!

今年はセンサス(国勢調査)がある。郵便で届いた調査用紙に記入して、送り返すのだが回答率が低いのだそうだ。聞いているのは持ち家か、賃貸か、家族の人数と構成、人種くらいの簡単なことばかり。市民権があろうがなかろうが、外国人だろうが、4月1日現在アメリカに住んでいれば、回答していいのだ。

テレビでCMを流している。回答率をあげるため、数カ国語のCMを作ったという。初の試みだそうだ。もちろん日本語バージョンもある。小さな女の子と若夫婦が、楽しげに調査用紙に書き込んでいる。住んでいる人数に応じて、町の公共施設が充実していくとナレーションが流れる。だからぜひ、協力をと。ふーん。

夜10時から1時間、16チャンネル(WMBC)で日本語放送をする。日本語の前はハングルで、あとは中国語になる。日本語が終わって、ぼんやり中国語の番組をながめていた。あれ? センサスの中国語バージョンは日本語のと同じ映像だ。言葉が違うだけじゃん! そりゃ、似てるけどさ……。(ハングルもきっと同じに違いない)。

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2000年3月21日(火)トーフ、シイタケ、ダイコン

ワイルド・オーツ(スーパーマーケット)に行く。豆腐がおおはやりらしい。豆腐ヨーグルト、豆腐チーズ、豆乳、豆乳でできたコーヒー用クリーム、豆腐ウィンナー……。YUBAなんとかってのも売ってたけど、湯葉? 豆腐自身はなかなかいけます(日本でろくな豆腐を食べていなかった?)。沖縄風(?)の固いのもあって、こりゃぁうれしい。

血迷ってソイ・ヨーグルトなんてのを買ってしまった。豆乳が主成分なのか、すげー豆乳くさくておまけにブルーベリーが入っていた。わたしは豆乳が飲めないので、想像を絶する味……。アメリカ人はあれをおいしいと感じるのだろうか??? まずいものといえば、カプチーノ・ヨーグルトが絶対お薦め。ダンナは一口食べて、「以後絶対買わない」と誓いを立て、友人は「口に入れたものの、飲み込もうかどうか迷った」という代物。

フードチャンネルというテレビで、「料理の鉄人 IRON CHEF」をやっている。カガタケシ(漢字がわからん)の科白には字幕がつくが、ほかの出演者は英語に吹きかえてある(「フクイサン」という呼びかけは日本語のまま)。人気番組らしい。細かいコメントの意味はわからないけど、確かに面白いね。

「鉄人」のおかげなのか、どこのスーパーにもお醤油、お豆腐はもちろんシイタケが置いてあったりする。ワイルド・オーツならマイタケ、エノキダケもあるし(高いけど)、小ぶりながら大根、白菜もある。そば、うどん、インスタントみそ汁、味噌、米、寿司(カニカマじゃなくて、ホンモノのカニを使ってる!)など数え上げたらキリがない。そうそうスーパーのちらしに冷凍の枝豆が乗っていたこともあった。意外に日本食って浸透してるみたい(ちょっとウレシイo(^o^)o)。

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2000年3月22日(水)エンカレ

上に住んでいる人が歩くと、天井がミシミシいう。キッチンにいるか、寝室にいるか、どこを歩いているかわかるぐらいだ。話し声やテレビの音が聞こえるわけじゃないけど、上にも音が響いてるのかな。

音といえば、ディッシュウォッシャーも洗濯機も超ウルサイ……!! キッチンの換気扇もすごい。アメリカ人てはっきりと大きな声でしゃべるから、少々うるさくても平気なのかもしれない。NY行きの電車だって、にぎやかだもんね。「迷惑だから、車内で携帯を使うな」なんてケチなことはいいそうもない。

今日は「ニューヨーク・エンターテイメント・カレンダー」を眺めていた。NYでやる演奏会、バレエ、オペラ、ミュージカル、スポーツなどを紹介する日本語の月刊誌だ。会場の地図、ホールの座席案内、チケットの買い方、値段、ウェブのアドレスなど記事は至れり尽くせり。クラシックも、ブロードウェイも、オフ・ブロードウェイもなんでも載っている。編集・発行はNYのMiyanjoe International, Ltd. (Tel: 212-582-0484 E-mail:miyanjoe@interport.net)。ミュージカルの日本語解説書などもある。NYで舞台を楽しみたい人にはすごく便利! NYの紀伊国屋、旭屋、OCSブックストアーで手に入る($8.50)。日本でもリブロ(池袋、青山、浅草、福岡)、紀伊国屋(本店、南店)、パルコ(渋谷、吉祥寺)、ジュンク堂池袋店、阪急ブックファースト渋谷店で売っている(1,050円)。定期購読もできる。

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2000年3月23日(木)ER

テレビでER 見ました! で、筋もだいたいわかりました(多分)。なんでかっていうと字幕がつくんです。英語だけど(>_<)。聴覚障害者用のサービスなんですって。筋はおおかた分かったのですが、字幕を読むのに必死で、今のせりふは皮肉なのか、ジョークなのか、怒ってるのか、嬉しいのか……は全然わかりませんでした(^^;。耳で聞き取りながら、字幕を理解するってこともまだできません。どっちかひとつしかできないんですよ〜。ははは。

日本で見てたシリーズからだいぶ時間がたっているので、登場人物も人間関係もちょっと変わってます(内容は書きませんから、安心してね)。それにしても、なんであの人とこの人がこうなって、ああなってるんだろう? うーん……。

こっちではCMの途中なのに、次のCMがいきなり始まったりします。日本だと、「事故だ〜、責任取れ〜」なんてことになるんでしょうね。初めはびっくりしましたが、日常茶飯事なので慣れちゃった。それぐらい大雑把でもいいじゃんね。

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2000年3月24日(金) ご近所でバシュメット

隣の隣の町モーリスタウンの小さな劇場にロシア人の小さなオーケストラが来たので、聞きに行きました。小さなオケと言っても、リーダーは世界的に有名なビオラ奏者ユーリー・バシュメット。かの偉大な作曲家、敬愛し尊敬するドミートリー・ショスタコーヴィチがビオラ・ソナタを捧げた相手です。昨日、彼らはNYのカーネギーホールで演奏してきたのでした。わざわざNYまで出かけなくても、バシュメットの演奏が聴けるなんてラッキー! 聴衆はロシア人が多かったみたいで、そこここでロシア語が! こんなにロシア人がいるのぉ、とびっくりしました(白人に中国人と日本人の区別が付かないのと同じで(最近は、ミテにも区別がつかない(^◇^;))、どの国の白人も同じに見える……)。

演奏会の前に、アイリッシュ・パブでハンバーガーを食いました。すんごくおいしかった! 2人で1つ頼んで、満足。やっぱ量は多い(^^;。頼んだときに、「ハンバーグはどうしますか?」と聞かれたの。どうって、どういうこと??? なーんとハンバーグの焼き方を聞かれたのでした。びっくり。

バーガーキングもおいしいと思ったけど、ぜんぜん段違いだった……。

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2000年3月25日(土)A4がない!

電話帳をみてたら、カイロプラクティックが多くてびっくり。そのうちかかってみようかな。

今日もちょっぴり運転練習をした。「さぁ、公道に出よう!」とダンナ。冗談じゃないです。こわいです、勘弁して下さい……。「ものすごく、ものすごく怖いから、無理強いしないで」とお願いして今日も構内だけで許してもらう。

ファックスを買った。日本では留守番機能付きファックスなんて、当たり前で種類も多いけど、なぜかアメリカにはそういう機械はあまりない。「コンパクトにする必要がない」お国柄なのか、電話とanswering machine とファックスとがぞろぞろつなげてあってオッケーなのだと解釈してる日本人もいる。家が広いから、気にならないのかもね。

そして、この国にはA4用紙はない! ショック……。世界の趨勢にはお構いなくUSレター、USリーガルなんてサイズを採用しているのだ。パソコンで用紙設定をするとき、たしかにそんなサイズがあったっけ。ほかにもマイル(1mile =1.6 km)、フィート(1 foot =30.5 cm)、インチ(1 inch =2.54 cm)、ポンド(1 lb =454 g) 、オンス (1 oz =28 g)なんて単位を使っている。温度は華氏だし……(USA Today の天気予報ページでは摂氏と華氏が併記してあるので便利)。うちにあった計量スプーンの表示はミリリットルだった。ただし6ml、12ml、18mlとちょっと大きめなの(日本は5、10、15)。

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2000年3月26日(日)たばこ 

ニューヨークに遊びに行きました。まず長いこと行列して、エンパイア・ステート・ビルディングに。こっちの人って、並んでてもいらいらしないみたい。レジもそうだし、歩行者が渡るのを待つ車も。ちょっとうれしいな。風が強く空気が澄んでいたので、遠くまで良く見えました。広いなぁ……! でも、眼下のニューヨークは、「汚いなぁ」。ビルも古いせいか、黒ずんでくすんで。なんで多くの人があこがれるのか、さっぱりわかりません。こんなところだけ見て、日本に帰るのではもったいない!

きれいで静かな我が町チャタムやモーリスタウンも見てほしいなぁ。中華を食べて、カフェでお茶して、広〜い大学に感動して、アメリカ人家庭を見せてもらって(大家さんちはすっごくきれいにしてあった)、森をお散歩して、しゃれたアイリッシュパブでビール飲むなんてツアーは受けないかな……。

ニューヨークでは喫煙者をたくさん見かけます。オフィスの中では吸えないのか、ビルの入り口にたたずんでぷかり。腰掛けてぷかり。歩行喫煙も多いです。男も女も。たばこはスーパーマーケットで普通に売ってるし(値段はちょい高め?)。なぁんだ。アメリカ人は人前でたばこすわないなんて、誇張だよ。

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2000年3月27日(月)中国UFO

中国語の焼きそばUFOをみつけて食べた。全然味がちがう! 豆板醤かなんかわからないけど、ナントカ醤を使ったような味。食べらんなくはないけど、がっかり。中国UFOはおびただしい種類があったけど、試してみる勇気はないかも……。

日本にいたときは、通販でも本でも英語でなにかを注文するなんて死んでも不可能だと思ってた。教科書では教わらないような単語の使い方をしてるし。でも、こっちに来てみると、カクゴが決まったのか、注文書に書いてあることも、ファックスのマニュアルも、なんとか読める! 雑誌SEDONAも定期購読の注文しちゃったし。わお! やればできるってこと?

最近、うそのように暖かい日が続いている。つい1週間前には、外は凍えるように寒かったのに。なんていう違い! 昨日ニューヨークでは、Tシャツ一枚なんて人もずいぶん見た(肉食の人は暑がりらしい)。もっとも午後からは気温が少し下がって、「寒いよぉ」って震えてたけどね。

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2000年3月28日(火)強い日射し

日射しが強い。白人は目の色が薄いから、サングラスをかけるのかと思っていたが、日射しが強いからなのかもしれない。晴れると、黒い目にもものすごくまぶしい。星も良く見えるから、単に空気がきれいなのかも。東京をつねに覆っているあのどす黒い雲(スモッグ?)って、すごいもんね(地上で暮らしてるとわからないけど、飛行機で上空からみるとよくわかる)。

そして、ここは湿気がなくて、かつぶしもビスケットもしけらない!!! とっても便利!

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2000年3月29日(水)「もしもし?」

暖かい日が続いていたと思ったら、今日は曇っていてすごい風。出発前には「ニューヨークはマイナス15度」なんて聞いてビビってたけど、幸いこちらに来てからは東京とたいして変わらない感じ。でも、地元の人によれば、珍しく暖かい3月なんだそうだ。

本を読んだり、テレビを見たり、相変わらず眠ったりと毎日のんびりすごしている。自分では楽しんでいるんだけど、ダンナは「車がないから、家に閉じこめてる」と申し訳なく感じてるみたい(車があったとしても、そうそう運転して出かけるとは思えない!)。

日本で全然運転していなかったのに、ウィンカーを出すときに右手が動いてしまうことがある。右手はギア。ウィンカーを出したつもりで、ギアをニュートラルに入れてしまい、「あれ? 発進しない」。公道に出るにはもう少しかかりそう。

ときどき電話がかかってくる。ダンナじゃなきゃ、たいていセールス。はじめは"Hello!"と出ていたが、最近「もしもし」と出ることに決めた。セールスだったら、「ありゃ、外人にかけちゃった」と思ってくれるだろう。「英語は全然わからない」と答えると、「え? わからないんだ」「まったくわからなくて」「それは残念。そこに英語わかる人はいない?」「いま出払ってて……」「そうか。残念だけど、じゃあさよなら」「電話してくれてありがと。じゃあね」。ちょっぴり英会話を楽しんだ。新聞屋さんには、「英語は読めないんです」と断った。読むの時間かかるもんね。ウソじゃないな。

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2000年3月30日(木)安全自動車学校

アメリカ人は子どもをかわいがると聞いてたけど、レストランで、道ばたで、やっぱり「なんでそんなことするの!」「そういうこと言う子はキライよ」なんて親が子供を叱っています。子どもたちは傷ついてるだろうな……。そういう場面に遭遇すると悲しくなります。

備え付けのアメリカの掃除機は、恐ろしい音がします。ひぇー、お許し下さい……という感じ。細かいところはきれいにならないし、とても重たい。アメリカ人は体力があるなぁ……というのが感想。

ゆったりした敷地に点在するコンドミニアム。建物のまわりは芝生で、木がきれいに植えてあります。向こうの丘は林です。しだれ桜(だと思う)が咲き始めました。柳も緑になり始めているし、これからいろんな花が楽しめそうです。町に行くには、住宅地を通るのですが、それぞれの家がとてもすてき。とてもきれいに手入れをしてあります。ここらへんはお金持ちが住んでいるらしい……。きれいで安全です。

「収入が多いと犯罪が減るのか?」と思うと割り切れないものを感じるけど、とりあえず安全だと思うと、ほっとします。アメリカは危険だ、危険だといろんな人に言われるし、本にも書いてあるので、過敏になっているみたい。うちは1階だし、「窓からだれか入ってきたらどうしよう!」とまだ怖い。でもよく考えてみたら、日本にいるときからそういう心配をしていたので、それが増幅してるだけかな。セラピストに相談してみようかしらん(^^;?

そろそろ運転免許を取りに行こうかと話をしている。NYに安全自動車学校というのがあって、NY州とNJ州の免許取得のお手伝いをしてくれる。路上練習、免許とりに行くときのつきそいもメニューにあるのだ。ウェブには筆記試験の問題まで載っている。ちょっと勉強しておかなくちゃ。NJでは日本語で試験が受けられるのだ。ラッキー! (NYは英語のみ)。

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2000年3月31日(金)日本語の新聞

ウェンディからメールが来て、その中に「噴火した火山のそばにお知り合いがいないように願っています」と書いてあった。え? どこの火山? あわてて新聞のウェブページをのぞく。有珠山の噴火か! 英語のニュースでも報道されたんだね。

いま新聞はとっていない。日本語新聞はあるけど、朝日78ドル、読売59ドル、日経90ドル(1ヶ月)もするので、そこまでして読むことはないや、と思う。内容はほとんど日本で発行しているままだし、それをアメリカで読んでもね。読売は週刊で "The Yomiuri America" というアメリカでつくった紙面を出している。読みたいんだけど、本紙をとらないとダメなんだって。残念。

いまアメリカでは "WHO WANTS TO BE A MILLIONAIRE" (目指せ、百万長者)というクイズ番組が人気だ。4択の問題に答えていくと、もらえる賞金額が増えていき、最高は100万ドル(1億円くらい)!! イギリスが発祥の地で、そのうち日本でも放送されるそうだ。回答者はひとりで、司会の出題者と向きあって番組はすすんでいく。回答者の多くが「Aは1892年なので、違います。CかDなんだけど、はっきりしないんだ」なんて、考えてる筋道を口にする。だからなかなか決断しなくても見ていて面白い。3回だけ人の助けを借りることができる。「スタジオに来ている見学者に答えてもらう(全員が答えて集計が表示される)」「知り合いに電話できく」「選択肢を2つに減らす」を各1回。知り合いに聞くときには、まず司会者が電話に出る。「もしもし、ABCテレビ "WHO WANTS TO BE A MILLIONAIRE" のリージェス・ナントカ(聞き取れない(^◇^;))ですが」。有名人からの電話だから、「え〜!」とか「きゃ〜っ」とか言うんじゃないかと思うんだけど、たいてい "Hi!" "How are you?" なんてなんだか落ち着いている。たまには、びっくりしてほしいなぁ。

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