2002.8.29 更新

2002.7.1(月)グランド・ティートン

バーガーキングでご飯を食べて、朝10時ごろ出発。US-191 を北上。つくづくワイオミングは砂漠なんだなぁ……。灌木が生えている砂漠。砂漠を抜けると小さな町Eden があった。人口200人だって。ワイオミングを旅行していると、町境に看板があって、町名・人口・標高が書いてあったりする。けっこう面白い。人口はヒトケタまで表示している場所もある。増減があったら書き換えるのかしらね。

Bondurant という町をすぎるころには、一変してすっかり山の中。ここから山を下る。途中、町の道ばたでエルクかな、大きな鹿が死んでいた。もったいない……。あんな重量物とぶつかったら、車も大変。どうしただろう。……といっても、飛び出してくる動物をよけるのは難しい。左右を見て渡ってくれるわけじゃないし。轢いた方もショックだろうな。

おっとっと。この鹿を守るように回収車(?)のようなものが。二人のレンジャーもそばにいた。これからどうするのかな? 写真はうちの車の前に飛び出してきそうだった鹿。賢明にも引き返してくれた。

さらに行くと畑があった。なかにプロングホーンの群が……。あれは農作物を食べてるんだろうねぇ。

そして次には牧場。サクがあって、だからウマも牛もおとなしく中にいるんだけど。そんなに高いサクではない。NJで鹿が柵を飛び越えるのを見た。人の背ほどの高さだったけど、助走もタメもなく、いきなりヒョイだった。すごいジャンプ力。

よっこらこの柵の外側にまたまたプロングホーンが。鹿と同様(プロングホーンは牛の仲間なんだって。「地球の歩き方」に書いてあった)跳び越えるんだろうと思ったら、なぁんと柵をくぐって中に。なんて器用なんだろう。ちょっと感激。

午後1時10分、Hoback Junction を通過。

1時半、Jackson の町に到着。27℃くらい。すごい観光地。お昼をThe Cadillac Grille で食べる。パスタ、サラダ、飲み物、デザートで30ドル。けっこうよかったかも。

The Cadillac Grille
on the west side of the Square
733-3279

はくせいがここはグランド・ティートン国立公園の入り口にある町。ここから北に行けば、公園はすぐそこ。でもまず途中にあるElk Refuge Visitor Center(エルク保護区ヴィジター・センター=写真)に立ち寄る。動物の剥製があって、だれがだれだかよくわかる。けっこう楽しんでしまった。

さて、ほんとに公園に向かう。坂を上ると、いきなりティートンの峰峰が現れてビックリ。公園の西のはしにある山並み。最高峰のグランド・ティートンは標高4,197メートル。すごくきれい。すごくかっこいい。荘厳。峻険。びびびっくり。わぁ、こういうところだったんだ……!!

神々の宿るJenny Lake をシャトル・ボートで渡る。片道だけのチケットにしたの。一人5ドル。20人くらい乗るかな、というボートに5人だけ。しかもたぶん全員日本人だった。こんなこともあるのね〜。

トレイルを歩いてHidden Falls を見る。すてき。滝の周りに看板があって、「くまがしょっちゅう来る場所だから注意。近づかないように、餌をやらないように」と。え〜、ここらへんをクマがうろついてるんだ〜っ。

急坂それからInspiration Point へ。すごく眺めがいい。急な坂を上ってきてよかった〜。

それから徒歩でJenny Lake Visitor Center を目指す。思ったより距離があるんだよね〜。あんまり人とは行きあわないし、クマがいるかもしれないし〜。……と思って、歌を歌いながら歩いてみる。人がいるってわかれば、クマさんも迂回してくれるはず。どんどん歩く。道幅がなくて、二人で縦列歩行。

耳デカイ「それでさ〜」とダンナを振り返ったら、鹿がいた。わぁ、かわいい。大きなエルクではなくて、Mule Deer ってやつかしら〜。耳がでかい(Mule ミュールはロバとウマの合いの子で耳がでかい)。もっと先でもまた鹿にあった。さっきの子がついて歩いていたのか、別の子だったのか。ふふ。

7時すぎに車に戻る。

晩ご飯は中華。カレー・チキン、パンフライド・ヌードル、ホットアンドサワー・スープで20ドル。安い〜。ああ、食べた〜。

華城飯店 Chinatown Restaurant
850 W. Broadway, Jackson, WY 83001
307-733-8856

国立公園内にも宿泊施設があるのだが、超人気でうんと前から予約しないととれない。急に日程を決めたから全然無理。Jackson にもたくさんのホテル・モーテルがあるけど、ここは値段が高い。ので、車で30分のところにあるベスト・ウェスタンを予約。普段と違い、観光地でしかも独立記念日周辺だから今回は用心のため予約。

で食事後、ホテルに向かう。ところが道が工事中で、結局50分くらいかかっちゃった。舗装がしてなかったり、一方通行だったりで。川沿いに走る山間の道はなかなかステキだった。鹿も見たし。

9時10分ごろホテルに到着。夜になると涼しい。空が青くてとてもキレイ。自然が残っていて、蚊もいっぱい。部屋に蚊を入れないで、いかに荷物を運び入れるか!

Best Western Flying Saddle Lodge
Hwy 89 & 26, Alpine, WY 83128
1-866-666-2937

本日の走行距離269.5マイル(431.2キロ)。

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2002.7.2(火)ジャクソン湖

朝食付きだけど、いまいちだったかな。果物がへたっているような……(^^;。それ以外はまぁまぁのホテル。夜も涼しかったけど、朝もさわやか。

とうげからティートンまでの道が工事中なので、遠回りだが別の道を行ってみる。US-26 を西に進み、アイダホ州に入る。州道31号を北上しジャクソンへ。なかなかすてきな山道。さぁ、もうすぐジャクソン……というところでティートン峠に出る。眼下にジャクソンの町。いい眺め〜だけど、ここから先は10%という急な下り坂。わぉ〜登りじゃなくてよかった〜。スバル・レガシーくん、けっこう登りはアップアップだから。

峠は標高2,550m。ジャクソンの町は1,900m。一気に650mも降りたですか。

そのまま国立公園に入り、北上する。左手に見えるティートンの山なみ。ここにいるというだけでウットリしちゃう。

夢のような午後1時、Jackson Lake Lodge に到着。なんだかとっても立派な建物で、ラウンジからは湖の向こうにティートンの山々が見える。うわ〜、なんていい眺めなんだ。広くてとても平和な感じがする。

ここでお昼ご飯。立派だから高いかと思ったけど24ドルですんだ。窓際の席にしてくれたから眺めは抜群。なんてぜいたくなお昼♪

窓の外にリスのような動物が見える。NJやコロラドで見るリスは尻尾がふさふさと立派なんだけど、それは貧相な尻尾をしてる。プレーリードッグを小さくしたような……。後ろ足で立ち上がるしねぇ。なんだろうな(プレーリードッグもリスの仲間)。

すごい!ジャクソン湖で船を借りようと思ったけど、もう終了だった。ちょっと安堵。ダンナはボートとか乗りたがるんだけど、モントレー(カリフォルニア)のカヤックは楽しかったけど、ミテはすごく「大変な気がして」抵抗がある。なんでなんだろう。

カムチャツカまではクルーズで楽しかったし、鞆の浦(広島県)にわたる船は好きだったし、釣り船も何度か乗ってるのに……。自分で漕ぐようなボートがダメなのかしら?

船がダメだったから、トレイルを歩く。湖に足をひたしてみる。わぁ、つめたーい。きもちいい。ああ、でも強烈な日射し……ちょっと弱ってるかな〜。

車でJackson Point Overlookにのぼる。Signal Mountain Road という未舗装の山道をずんずんと登った先。すごくいい眺め。

Jenny Lake loop は眺めがよいと聞いて行ってみる。真ん前にティートンが迫る。ああ、かっこいい……。道端に車がヤケに停まっているなと思ったら、コヨーテがいるのだった。グランド・キャニオンに続き2度目だね〜。フォート・コリンズのそばにもいるというけれど。

もしゃもしゃ今日もプロングホーン(アンテロープとも言う)がいる。なんど見てもうれしいな。走る姿も見たいものだが、たいていは静かに草を食べている。

今日は朝が遅かったせいもあって、もう午後7時。晩ご飯を食べて、ホテルに戻らなくちゃね。

ジャクソンの町にもう1軒中華がある。今日はそっちにしようっと。昨日とどっちがおいしいか、と言われると困っちゃうかな。どっちもそこそこ。でも、中華だけに、はずれじゃないからうれしいな。

Mountain Dragon
340 Broadway, Jackson, WY 83001
307-734-9768

本日の走行距離は207.0マイル(369.0キロ)。意外に走ってる。

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2002.7.3(水)オールド・フェイスフル

せいじゃく今日は早起きして8時20分にホテルを出発。14℃。小雨がぱらついて寒い。

ティートンに入り、Moose Junction を右に進む。本道をはずれて、Schwabacher Road を河床に下ってみる。短い道だけど、Snake River の岸まで降りられる。静か……。

結構よかったので、 Deadmans Bar Road にも降りてみる。「四輪駆動車が望ましい」と書いてある。ふっふ、レガシー君は四駆なのだよ。よかった。

やぎりのわたし……ってそんなに大した道ではなく、景色も特によくなく、ただここはボートの出発ポイント(Raft launch)なのだった。業者さんがゴムボート(つーのか? 空気で膨らましたボート)とお客さんを車に積んでやってくる。ここから川を下る。業者でもなく、お客でもないのはわれわれだけであった。みなさん、ご無事で〜。

風がわたるJackson Lake Junction を右に折れて、Oxbow Bend に。Snake River が大きく湾曲した場所で、流れが緩やかなのか水面が鏡のよう。景色を見ていたら、足元の穴から小さなリスが顔を出した。地リスっつーものだろうか。静かに見ていると、やがて全身を現してせっせと草を食べだした。ミテに気がついてないのか、度胸があるのか。見ていて飽きない。

川面には白いペリカンが浮いている。白くてキレイ。そしてでかい。どこからか3羽編隊が飛んできた。羽を広げていると、もっと大きく見える。かっこいい。

げんき?今日はこれから北のイエローストーン国立公園に向かう。なのでティートン内最北の(なんかおおげさ)食事ポイントLeeks Marina で食べることにした。ピッツァとパスタのお店。ふっふ、これなら安くすむだろうと思ったのに、ピッツァ、パスタ、飲み物で30ドル! たっけ〜!

ピッツァはピース(大きいのを切ったやつ)じゃなくて、まるまる一個なのだった。そしてどういうわけか、すごくおいしい! アメリカのピッツァって、ペペロニならペペロニしか乗ってなくてすぐ飽きちゃう。そういう印象が強い。コーンも乗っけないし(邪道らしい)。それがここのは具だくさん。高いだけのことはあるな。満足。

1時10分にマリーナを出て、ただ北に向かうと30分ほどでイエローストーン国立公園に。ほぼ一本道で(Visitor Information Center から未舗装路Grassy Lake Road =冬期閉鎖はあるのだけど、まぁ関係ない)迷うことがない。

火事もサイクルイエローストーンでは1988年に大森林火災があった。それなのか、別の年のなのか、まわりは山火事のあと。火事といっても木が全部燃えるのではなく、幹は立ったまま焦げている。すこし時間が経つと、黒というより白っぽい枯れ木になり、地面から若い木が芽吹き、大きくなっていく。なるべく人の手を入れない、ということで消火活動も最小限に抑え(建物は燃えないようにしてる)、火事の後もなるたけそのまま、自然に任せているとのこと。そういう思い切ったことができるのは、アメリカの長所なんだろうな。

ゲートから1時間弱でGrand Village のVisitor Center に到着。さすがイエローストーン! 日本語の「公式ご案内地図」(75セント)があった。日本からもたくさんの人が訪れるのだろう。英語読むより断然楽。買う。

ここでガソリンを入れる。なんとフル・サーヴィス(お店の人が入れてくれる)であった。NJ以来だ、懐かしい(アメリカでは50州のうち48州がセルフ・サーヴィス=自分で入れる)。公園内でもあり、ちょっと値段が高いかな。

45分ほどでOld Faithful Visitor Center に到着。ここの見どころは間欠泉(Geyser)。温泉はいつでもお湯が流れ出てるけど、間欠泉はふだんはただの穴。それが時々、熱湯と蒸気を吹き出す。「時々」ってのが間欠泉によってマチマチで、1時間ごとってのもあるし、4日から50年の間隔(つまり予測できない)ってのもある。

ここにあるOld Faithful Geyser (「ずうっと忠実な間欠泉」というような意味)は世界でも一番有名とか。ほぼ65分おきに(30分から120分とばらつきはあるものの)「忠実に」蒸気を吹き上げているとのこと。この間隔は「地球の歩き方 '99-00版」によれば、120年間変わってないそうだ。ところが1993年印刷の日本語資料によると、「最近の地震により、平均75分になりました」。それを読んだだけで「地下でなにかが起きている♪」とワクワクした気持ちに……。

はえごろで、実際、最近のオールド・フェイスフル君はほぼ92分おきに熱水を吹き上げているとヴィジター・センターの掲示板にあった(間欠泉の次回予測噴出時間が掲示されている)。10年でまた伸びたのね!

もっとも2002年印刷の英語資料には「40分から126分の間隔」とだけ記してあって、平均時間の記述がない。平均時間がどんどん変わっているのかも。もう「faithful =忠実」じゃない??

温泉だの間欠泉だので噴き出すお湯は、地下活動で温められたもの。火山活動なんかと切っても切れない。イエローストーンってのは、そもそも大きなひとつの火山だったそうで、いまでも地下深くにマグマだまりがあるという。北米大陸で一番地殻活動が盛んな地域らしい。言ってみれば、いつなにが起きても不思議じゃない場所。

しかもこの火山、過去3回噴火している。200万年前、120万年前、60万年前。すると次は……??

たいてい「変人」と言われるが、ミテは火山の噴火や地震、災害に心が躍ってしまう(漫画「ヤマタイカ」(星野之宣・作、潮出版社)によれば大和民族は火山に寄り添うように暮らす人たちだったようで、それをふまえればそんなに変人じゃない?)。イエローストーンはワクワクをくれるところなんだな。

オールド・フェイスフルの周りにはたくさんの間欠泉、熱泉があって、トレイルを歩いて見て回ることができる。エメラルド・グリーンのもの、ぼこぼこ泡が浮いてくる愛らしいもの、1メートルくらいお湯を噴き出してるものと様々。名付けられているものもあるし、名無しもあるし。名前があるのに涸れてるのもある。

うちだもん「危険だからトレイルを外れないこと」という表示がアチコチに。でも、エルクが平気でそういう熱水プールのそばに立っていたりして面白い。

遠くで間欠泉が噴きあげている。ああ、でも駆けつけたって間に合わないだろうな。と、ゆっくりほかの温泉を見ていても、ずっと噴き上げてる。これは、そばで見れるかな? さっき通ったときには、うんでもすんでもなかったCastle Geyser なのだった。すごい勢いで水蒸気と熱湯を噴きだし、湯気が螺旋を描いていてすごい迫力。楽しかった〜。オールド・フェイスフル君より好きだよ♪

もう6時半をまわってしまったので、ホテルに引き揚げる。1時間ほどドライブして、West Yellowstone(モンタナ州)のStage Coach Inn に。ゲートを出てすぐの町だった。混んでいて(予約したんだけど)、禁煙の部屋が取れなかったの。まぁしょうがない。

Stage Coach Inn
209 Madison Ave., West Yellowstone, Montana 59758
1-800-842-2882

例によって中華を食べる。どっかで聞いたような名前の店だなぁ。ひょっとして姉妹店なんだろうか? それとも「蕎麦屋は増田屋」みたいなもん? スープのワンタンがおいしかった〜。AAA の評価では星一つだったけど、けっこういける。24ドル。

華城飯店 Chinatown
110 Madison Ave., West Yellowstone, MT 59758
406-646-7088

本日の走行距離183.5マイル(293.6キロ)。

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2002.7.4(木)エルクのはさみうち

米国独立記念日

快晴。公園内の道は一部工事中。未舗装路はすごい土埃。ひさびさに散水車を見た。子どものころ、よく見かけたものだが、ダンナは知らないって。世代の差か。

道ばたに数台の車が停まって、人々がカメラを手に道沿いの河原を見ている。白人のオッちゃんが笑顔で「ほらほら」とそちらを指さして教えてくれたので、われわれも停車。大人バイソンが2頭と子バイソンが1頭のんびりしていた。

でかいかおバイソンって身体に比べて頭がでかい。その不釣り合いさがかわいいんだけど、意外や子どもは普通の牛と変わらない。そこらへんにいる子牛と同じ形をしている。

そしてバイソンは、のったりしてる。でも公園入り口で「近づいてはイケマセン」というビラをもらった。体重2000ポンド(900キロ)とでかくなるくせに、時速30マイル(48キロ)の速さで走れるとか。中学生の時、100メートルを20秒で走ったけど、換算すると時速18キロでしかない。いまはそんなに走れないし、絶対逃げ切れないってことだ。こんなのにぶつかられたらひとたまりもないね〜。仕事量がとても大きい。

スチームボートではない今日はMadison を左に折れて、Norris Geyser Basin(間欠泉の集まっている場所)に行く。ここにあるSteamboat Geyser(写真は別のもの)は世界最大の間欠泉といわれている。ふだんはコポコポしてるだけだが、時々大噴出するらしい。その「ときどき」ってのが4日から50年と一定してない。大噴出の最高記録は高さ122メートルだって。東京タワーの3分の1だ。すごい。大噴出を見たい〜! わりと最近大噴出したみたいで、望み薄。やっぱり1.5メートルくらい噴き上げてるだけだった。それもすぐ静かになっちゃって。

松の木の林を縫うようにトレイルがある。木の所々にフワフワした茶色の毛が枝に絡まっている。この毛は、バッドランズ国立公園で見たな〜。そばにバイソンの群がいた……。ということはたぶん、バイソンがここを歩いて毛を落としたのだろう。抜け替わる毛がかいくて枝にこすりつけたのかもしれない。いいな、このふかふか。

われわれわぁヴィジター・センターでジュニア・レンジャーの宣誓を見た。レンジャーが近くの人に声をかける。「これからこの子たちが宣誓をします」。みんな立ち止まって、優しく見守る。レンジャーがいう誓いの言葉を、子どもたちが復唱する。片手をあげて、まっすぐに立って。申し込んだその場で、そのままの服で。

「わたしたちはジュニアレンジャーとして、自然を愛し……」なんてことを言っていたのだろう。終わると、みんなが拍手する。ちょっとした気軽な儀式。こういうの、いいな〜。

ぼかすかこのまままっすぐ北に向かい、Mammoth Hot Springs を目指す。途中でたくさんエルクを見る。写真のエルクは二人でお相撲? 偶然とれていた一枚。

ムースが見たいけど、いないよぉ。けっこう山道になってきて、断崖だったりする。ひー。

目的地でご飯。っていうか、食べる場所は一軒しかない。Terrace Grill。むかし軍隊が駐留していた場所で、そのときの建物が残っている。なかなかステキなレストラン。ベーゲル、サンドイッチ、スープ、アイス・ティーで20ドル。なかなかいいではありませんか。

にーはお!車に戻ると、後ろのガラスに落書きが。ほこりまみれなので「愛」「光」と書いておいたら、中国語で「こんにちは〜!」と。ははは、おかしなコミュニケーション。台湾から来た人らしい。

道をちょっと戻ってUpper Terrace Drive に行ってみる。車に乗ったまま、熱水が湧き出て創り上げた地形を見ることができるのだ。ここでも、地図に載っている噴出口が涸れていたり、新たな噴出口ができていたりする。Prospect Springs は90年代から移動してるみたいで、立て札のあるところはまったく涸れてしまっていた。地下ってどうなってるんだろうね?

いらっしゃーいやっぱ日影だよねリバティーキャップのあたりで、車をとめる。エルクがいたので、ちょっとそばまで行く。すると、前方にいたエルクがこちらにやってくる。うしろには別の個体がいる。「動物がいても25メートル以内には近づかないこと」という規則があるんだけど、動物が近づいてくる場合は〜!? 前門のエルク、後門のエルク、ってか? ふうっと道をそれて草を食べ始めたのだけど、けっこうどきどきワクワクした。

「地球の歩き方」によると、そばに「温泉」があるのだとか。日本人なら(?)行かねば。マンモス・ホット・スプリングスから公園の北出口に向かい、坂を下りきった右側に駐車場がある。モンタナ州に入る直前。そこに車をとめて、川の上流に向かって10分くらい歩いたところ。お水の流れる川(当たり前だが)Gardner River に、地下から顔を出した熱湯の川Boiling River がそそぎこむ地点なのだ。

日陰もなく、川はかなり急流。水着をもっていなかったので、足をひたしただけ。でも、湯加減がむずかしくって、ちょっとでもボイリング・リバーの勢力範囲に近づくと火傷しそうに熱い。「お、ここはだいじょぶ。わっ、ここはあちー」などとそろそろ歩く。温泉……にはほどとおいなぁ。でも面白かった。

この地点は柵や立て札があるだけ。着替えるなら車の中か、駐車場のトイレでね。

マンモス・ホット・スプリングスに戻り、東に向かう。一方通行の未舗装路Blacktail Plateau Drive を行ってみる。動物に会えるかも〜。だけど動物はいなくて、鹿の死骸を見た。半ば白骨化した鹿? あばら骨がきれいに揃って見える。毛皮も残っている。病死? それとも捕食者に捕まっちゃったのかもね〜。

おいくつなんですか〜?「化石になった木 Petrified Tree」を見る。太い大きな木。化石の森国立公園で見たような大きさ。この木はまっすぐに立っている。あんまり木にそっくりなので(当たり前?)「化石だよ」と言われないとわからない。なんとも不思議。

Tower-Roosevelt からCanyon Village を目指す。すごい山道。ここで峠Dunraven Pass 2,700m を越える。なかなかスリリングだ〜。用がなければ、あんまり走りたくないかも(^^;。

動物の多いというHayden Valley に行ってみる。バイソンの群はいたけど、ムースには会えず。

夜は独立を祝って花火をあげてたよ。

本日の走行距離173.5マイル(277.6キロ)。

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2002.7.5(金)家路

あんとらーず超早起きして7時にホテルを出る。立派な角をしたエルクを見る。さすがにたくさんの人が車をとめて写真を撮ってる。エルクはたくさん見たけど、角があるとひときわ立派。大きな角は1本10キロにもなるらしい。

Yellowstone Lake 沿いに車を走らせる。大きな湖。遠くに山が見えてステキ。湖って好き。湖の見えるところに住んでみたいなぁ。

うつくしい……レンジャー(?)がNon Native Plant Control をしてる。よそからきた植物を引っこ抜いている。人の出入りも多いから、種とか持ち込まれちゃうのかな〜。外来種は固有種を駆逐しちゃったりするし……。

午前10時、イエローストーンの南口を出る。さようなら!

グランド・ティートンの手前にあるFlagg Ranch で停まる。トイレやギフトショップがあり、ガソリンも入れられるし、レストランもある。

ティートンに入って、ご飯を食べるところを探す。コルター・ベイのレストランはまだ朝ご飯の時間だったので、パス。ジャクソン・レイク・ロッジに行く。このまえの隣のレストラン。もうちょっとカジュアルな感じ。

ながーいカウンターで食べる。ユタ州から来ていたウェイトレスさんは日本に行ったことがあるそうで、ちょっぴり日本語を話してくれた。町田や八王子にいたみたい。ダンナの推測ではきっと留学していたんだろう、と。

ああ(ため息!)オムレツがおいしかった♪ 中に入れるモノを選べるんだ。バファロー・バーガーも食べてしまう。お魚や牛もなんだけど、見るのも好きだが、食べるのも好き。魚は釣るのも好き……かな?

駐車場の隅にワタのようなモノが積もっている。よく見ると、木から飛んでくる。Cottonwood 綿の木なのだった。ってことは本当の綿!

再びグランド・ティートンの山容をみて思う。イエローストーンより、グランド・ティートンの方が好きみたい。

それにしてもムース見たかったなぁ。早朝や夕方なら見れるかもというのだけど、いま日の出は4時半、日の入りは9時。いつごろが早朝で、夕方ってのはいつなんだ??

ああ、ギザギザ。地層。正午にレストランをあとにする。ジャクソンではなく、Moran Junction でグランド・ティートンを出る。US-287 がScenic Byway(景色のいい道)というので、行きとは違うこの道を通る。1時間ほどでContinental Divide 大陸分水嶺を越える。標高2,900mのTogwotee Pass (峠)。

道から見える山がすごくかっこいい。岩がギザギザに切り立っていて、水平に積み重なった地層が美しいもようをつくっている。こんな景色があるんだ〜。この道を来てよかったなぁ。

こ、ここは!?森が終わって、砂漠地帯に戻ってくる。なんと、バッドランズ国立公園のような地形が現れる。赤い土地。でも、緑もきれいな。ここの地層も水平なのね! 白と赤。そして緑。そしてしばらく行くと、ウィンド・リバー・インディアン保留地。

2時15分、Bull Lake 休憩所に到着。なんのツアーなのか、大学生の大群がいる。トイレ休憩で長蛇の列。それ以上に、自分たちの水筒に水を入れるので大騒ぎ。ほんとにキャアキャアと賑やかなのよね。バスではなく、何台もの車に分乗して去っていった。フィールド・スタディだったのかな。

体格のよい、おじさんとおばさんが話しかけてきた。バイク乗りで一見怖いんだけど、気のいい感じ。ハーレーが壊れちゃって、Riverton の町まで乗せてほしいのだそうな。その町は通らないって答えると、「オッケー。また誰か探すよ」と。どうしたかな?

けむけむ山火事の煙が見える。ワイオミングも火事かぁ。Lander の町のあたりで、なにかの大群に遭遇。バッタなのかな? ウィンドシールド(フロントグラス)にごつごつ当たってくる。白い鳥の大群も見る。ワイオミングは自然がいっぱい♪

彫像のようなずっとUS-287 を南に下る。と、またもやコンチネンタル・ディヴァイドを2回越えることに。なんとここらへんで大陸分水嶺は2つに分かれて、また合流するのだ。分水嶺に囲まれた土地はGreat Divide Basin Red Desert 大分水嶺盆地赤い砂漠という名前。ずぅ〜っと砂漠。ときどきプロング・ホーンを見かける。

午後5時15分、Rawlins という町でガソリンを入れる。すごい風。強風で外にいられない! 吹き飛ばされる! 寒い〜っ。ワイオミングの強風は有名だそうな。フォートコリンズも風が強いときはすごい。

ここから高速I-80 に乗って東進。この道はI-80 でもあるけど、US-287 でもあるんだよね。われわれは飛行機をもじって「コードシェア便」と呼んでるんだけど、日本にもあるかしら? おもしろい。

抜くぞ〜っ!Elk Mountain のあたりから大豪雨に。大きな車の後ろにはしぶきが盛大に飛んでいて前が見えない。追い越すのが怖い〜♪ バッタが当たったウィンド・シールドがきれいになった。われわれがドライブに出ると、旅の終わりに雨に遭う。えへへ、ココペリ(雨の神さま)がついてるんかな?

午後7時、ララミーで高速を降りて、US-287 を南に行く。フォートコリンズに近づくにつれて、車の量も増えていく。

午後8時、フォート・コリンズのタイ料理店スリ・タイに。あ〜あ、疲れた。車から降りたら、どっと疲れがおしよせてきた。カレーとヌードル、それにトムヤムクムを頼む。すんごくおいしかった。

午後9時20分、家に到着。おつかれさま〜!

本日の走行距離569マイル(910.4キロ)。

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