日本を出るまでの準備

2001.2.4 更新

外国は怖いよ〜

「アメリカに行くかも」と聞いて、すごく怖がっている自分に気づきました。海外には何度か行ってるのに、「外国に行くと死んでしまう」という思いがあるんです。外国の空港に降り立つと、空気の成分が同じだってコトに安堵するって感じなんです。(空気の組成が違うと思っていたフシがある)。

動揺しているとき、前世療法セラピスト養成講座とインナーチャイルドのセミナーが東京でありました。前世療法は去年も受けたので2回目です。講師のトリシアさんにお会いするのが楽しみでした。「外国は怖い」と思うその原因を探れるかも知れません。グッド・タイミング! シンクロニシティかな。

セミナーでのグループ退行の時に、原因を探りました。すると私はイギリスの漁師町に住む少年でジェームズといいました。近視で眼鏡をかけています。父親は新天地アメリカに移住したいと思っています。でも母親は大反対。「とんでもないわ! アメリカに行ったら目の悪い、なにもできない、かわいそうなジェームズは死んでしまうに決まってる!」。ジェームズはこの会話を聞いてしまいました。「アメリカは怖いところなんだ。死んじゃうんだ」「僕は何もできない、かわいそうな人間なの?」。ショックでした。結局、父と母は別れてしまいました。父はアメリカに渡ってしまったのです。ジェームズはそのまま母と暮らし、漁の最中に海に落ちて死んでしまいました。いまいちピンと来ませんでしたが、そういうことがあれば、怖がる気持ちがあってもおかしくないかも。

こころの奧を探っていると、この「怖さ」とは別に、「制限から離れて自由になれる」というわくわくした気持ちがあることもわかりました。セミナーではアメリカ人のトリシアさんともお話しできたので、ちょっぴり安心したんですね。さあさあ、では「怖さ」も「わくわく」も抱えて行きましょうかね。

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ビザ、パスポート

「1年という話だから、ビザがいるはず……」。(ビザなしでも3ヶ月はアメリカにいられます)。ガイドブックを探すと、アメリカのビザは53種類もある……。もし配偶者としてでなく彼についていくとすれば、どのビザを取ればいいんでしょう。またどれが取れるんでしょう? 大学で学んだのはセラピーとは無縁の分野だったし、「セラピスト」として通るかどうかわかりません。

そんなこんなで(詳細は省く(^^;)、結婚することにしました。彼はL-1ビザ(会社内移動ビザ、別名・転勤者ビザ)、私は彼の近親者ということでL-2ビザを取るのです。申請からビザ発行まで2,3ヶ月かかるとのウワサでした。2月出発と決まったので、余裕を見て12月あたまくらいまでには申請しなくてはなりません。

ミテには旧姓のパスポートはありましたが、名字だけを訂正したパスポートだとホテルで同じ部屋に泊まれないこともあるという話です。ぜひとも新しい姓のパスポートが欲しい。パスポート申請には戸籍謄本が必要です。で、新しい戸籍謄本は婚姻届を出してから1週間たたないとくれない!(99年の神奈川県大和市では。自治体によってはもっと早く出るところもあります)。婚姻届を出したその日に謄本も出るかと思っていたのですが……。パスポートも申請してから発行まで時間がかかるし、婚姻届を出したのは11月中旬だったので、ちょっと焦りました。

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プロバイダの選択

それまでは地域プロバイダを利用していました。湘南地区からならフリーダイヤルでアクセスできたのです。地域外からはメールは読めてもホームページのアップロードができません。アメリカから国際電話でアクセスして、ホームページは古いまま放っとく……てな訳にはいきません。日本にいるうちに新しいプロバイダを探して、その後はまた考えることにしました。

アメリカからもアクセスできて、料金が安いというのが条件です。プロバイダの比較をしているウェブページを参考にしました。AT&Tはアメリカの会社なので、日本国内のアクセスポイントは少ないのですが(大和市にはなかったので、横浜まで市外電話をかけてました)、米国内にはフリーダイヤルのアクセスポイントがたくさんあります。そして、アメリカのフリーダイヤルからのアクセスなら、グローバルローミング接続料金(海外からの接続料)は無料なんです!(アメリカ以外からだと1分20円)。というわけでAT&Tに決めました。アメリカと日本を行き来する人にはとても便利だと思います。

あとは、ホームページの移行と、メールアドレス変更のお知らせ。メーリングリストやリンク先への連絡に手間がかかりました。「アドレス、どこにあるんだっけ???」と探し回って。ツネヒゴロから整理しとけばいいんですけどね……。これが結構面倒くさかったので、渡米後もアメリカのプロバイダに加入しないで、このアドレスのままでいいや、ってことになってます。日本に災害が起きて、サーバーがダウンしたらやばい(^^;? (追記:2001年1月4日から、アメリカからのローミングサービスに課金するとともに、フリーダイヤルもやめるというお知らせが来たので、AT&Tの利用の仕方を見直す方向。これを期に電話会社VERIZONの常時接続サービスDSLに申し込みました。今なら申し込み料金はただで、月40ドル! AT&Tがよかったので、申し込まずにいたんだけどね。ホームページはAT&Tに残して、メールはVERIZON てことになるのかな? 2000.12.24)。

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「勉強してきてね」が負担に

「アメリカに行くかも知れない」。友だちに知らせ始めました。「どこに行くの〜?」「ニュージャージー州」「どこにあるの?」「ニューヨーク市のそば」。ここまではだいたい同じ反応。そこからは「いいなぁ」って人と、「大変だね」って人と。あとは「遊びに行くからね」かな。

そして。アメリカは精神世界の本場ではありませんか! ミテの先生・トリシアさんもアメリカ人。ワイス博士もアメリカ人。いままで読んだ本の多くもアメリカで書かれたものです。そうなると当然「たくさん勉強してきてね。あっちの様子を教えてね」となります。ミテだって、「いつか本場アメリカに行ってみたいな」と思わないでもなかったのですから。ただし「いつか」は永遠に「いつか」であったほしかったんですけどね。

はてさて。アメリカでそういうセミナーを見つけて、参加できるでしょうか? 英語がカンペキにわかるわけではないし……。日本でだって、そんなに活発に活動している訳ではないし……。石橋をたたいてやめるタイプなんです。にっこり笑って「そうそう、アメリカは本場だからねぇ」なんて言いつつ、「どうすればいいのぉ!」と内心引きつってました。小心者です(^^;。

そんなとき、声が聞こえました。「ただ行けばいいんだよ」。そうだ。起きるべきときに、起きるべきコトが起きるんでした。「こうしなくちゃ」「ああでなくちゃ」「かくあるべきだ」なんてジタバタせず、焦らず、のんびり行けばいいんです。それでほっとしました。ゆっくり瞑想したり、本を読み返したりすればいいんだって。働けないビザだから、時間はたっぷりあるんだし、ね。

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引っ越し屋さん

会社指定の引っ越し屋さんのうち2社に連絡をして、レスポンスがはやかった方に決めました。アメリカへの荷物、国内へ送る荷物(実家や友だちなど)、トランクルームへの輸送と保管、廃棄(リサイクルしてくれる業者さんもある)すべてをやってくれます。アメリカへは航空便と船便で送ります。日本からNYまで航空便は10日ぐらい、船便は40日ぐらいかかります。荷物の量は会社で制限されていて(お金を出してくれるから)、航空便は重さ、船便は体積で決まっています。往復の契約なので、こちらで荷物を増やさないようにしなくては。事前に見積もりに来てくれて、荷物の量の見当をつけてくれました。制限内だったので、ほっ。

アメリカへの荷物は税関を通ることになります。それですべての段ボール箱に通し番号をつけて、内容を細かく記入しなくてはなりません。また、保険をかけるので、その金額も。面倒ですが、箱の中身がわかると開けるとき楽ですね。実際にはかなりおおざっぱに書いてもオッケーでした。「書類一式」なんてね。税関的にはオッケーでも、これではなんのことか、わからん(^^;。

食物は製品名、メーカー名、数量のリストを作りました。またアメリカへは肉類を持ち込んじゃだめなんですって。カップ麺の具に入ってる乾燥肉も! 神経質ですね。

カセットコンロのボンベは危ないから駄目。動植物は持ち込み禁止。現金も引っ越し荷物には入れられない! 貯金箱の中身を確認しないとね(忘れてたです)。

荷造りは基本的には引っ越し屋さんがしてくれますが、事前に梱包材をもらって、自分で準備することもできます。普通の引っ越しより時間がかかるので(長丁場なので、小休憩や食事休憩も入ります)、自分たちでもできるだけ用意しといたほうがよかったような気がします。(「自分たちもせっせと働かないと、引っ越し屋さん、怒るかも……」なんて思ったりしました。そして「すごく人の目を気にしてる! ミテってば……」とガッカリしたり……)。

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何を持っていく?

荷物は大きくわけて、次のようになります。

友だち、知り合い、親戚に「なにかいるものない?」と訊ねて、ずいぶんもらってもらいました。使わないでトランクルームに預けるより、その間だれかの役に立っていた方がいいと思ったのです。帰国したときのことは、帰ったときに考えればいいじゃん。

電化製品

日本とアメリカでは電圧が違います。日本は100ボルトで関東50Hz、関西60Hz。アメリカは60Hz、120ボルト。コンセントの形は同じです。電圧を下げる変圧器を、引っ越し屋さんを通じて買いました。秋葉原でも売ってます。ノートパソコンプリンターは100vから240vまで対応しているので、世界中でそのまま使えます。アロマ・ランプはもともと外国製品だったらしくて、これもオッケー。アメリカでは冷蔵庫洗濯機は家に備え付けです。でもトランクルームに置いておくと、さびて使えなくなると聞いて友人に譲りました。アメリカの掃除機は大きくて重くて使いにくいとガイドブックに書いてあったので、持って来ました。これは正解! そのままコンセントにさしこんで使っています。そのうちモーターが壊れるかな?? 電話機オーディオの類はトランクルームへ。ビデオは日本とアメリカと方式が同じなので、使うことができます。そういえばMOのメディアは見かけません。ZIPならいくらでもあるのに。テレビはパソコンで見てたので、持ってませんでした(^^;。それと電子辞書を買いました。掌サイズの小さいので正解。収録語数は少ないけど、日常生活には困りません。いつでも持ち歩けるのが便利です。

食器類・台所用品

全部もってきました。でも、家具付きの家を借りたので、あまり必要なかったです。ほとんど一通りそろってました。持ってきて使っているのは大根おろし、鰹節削り、すり鉢、急須、お箸(なぜか菜箸が一組あった(^^;)ご飯茶碗にお椀ぐらいかな。そうだ、スーパーの袋をひっかけてゴミ入れにするやつ(なんて言うんだ?)をもってくればよかった!

衣類

海外経験豊富な元上司が、「アメリカのブラジャーは大きすぎるかもよ」ですって。相変わらずのセクハラ親父ですが、実はそう思って買ってきてしまいました。ふん!

着物は自分で着られないので親戚に保管してもらってます。浴衣くらいもってくればよかった? でもま、「本木流」と書いてあるだけの色気のないやつだから……いいか(なんだかわかります?)。寒いところと聞いていたので、綿入れを新調しました。だけど、家の中はあったかいから着ることはないかもね。日本の民族衣装だといって(ウソじゃない)、誰かにあげちゃおうかな。(夏になって、ダンナが会社で着るようになりました。がんがん冷房してるので死にそうなんですって)。

洗濯物は外に干せません。乾燥機はありますが使いたくないので、衣桁に小物干しをぶらさげて乾かしています。衣桁はおりたためるところがいいですね!

お香

フラワーエッセンスやアロマオイルは本場ですけど、お香もたくさん売ってます! ギフトショップ、日本系のお店、有機食品を扱うスーパーマーケットにもあります。お香たては種類が少ないので、お気に入りを探してきた方がいいかな。

来る前にお友だちがほのかな香りのするバスキューブとキャンドルをくれました。アメリカ製品はどれもにおいがきついから、と。そうなんですよね。あらためて、ありがとう。

精神世界関係の日本語の本は全部もってきました。自分も読むだろうし、誰かに貸せるし。日本語の本は書店では定価の1.5倍くらいの値段になります。注文になることも多いのでよかったです。

日本語のガイドブックは旅行のとき役に立つかも。英語がオッケーならその限りではないでしょうが。

ダンナは英語で解説した将棋の本を買ってきました。

文房具

ホチキスはサイズが違います。日本の針を大量にもってくるか、アメリカで買うか。

アメリカの薬は強いものが多いらしいので、使い慣れた薬を持ってきました。正露丸とかオロナインとか。そうだ、ウェットティッシュがないんですよ。赤ちゃんのお尻拭きで代用してます。(先日、"WET ONES"というそれらしきものを見つけました。でも友人の話だと、「ちょっと違う」そうです。試してみたらまたレポートしますね〜)

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ガイドブックで恐怖を募らす

ガイドブックをこれでもか、と買い込みました。海外赴任に関するもの、アメリカに関するもの、ニューヨークに関するもの、英語に関するもの。でも、ニュージャージー州については、ガイドブックはないし、地図も手に入らないんですよね。だから(?)ミテも「戦艦の名前だっけ?」ぐらいにしか思いませんでした。

海外赴任に関する本には「使用人の使い方」「奥様どうしのおつきあい」なんてことまで書いてあって面白いのですが、うちには関係ありませんでした。「地球の暮らし方」だけで十分だったかも。

「海外に行ったら地域社会にとけこんで、文化交流に貢献して……」なんて調子の本もあります。「アメリカ人の掃除の仕方、買い物の仕方をまねしましょう」とか。でも、人間はひとりひとり違うのだから、どんな風にすごそうが、いいじゃありませんか。ひとことも英語をしゃべらなくたって、いいじゃないですか。「そんなんじゃ、だめだ」と非難する人は、自分がそうしなければいいだけの話です。チャイナタウンのおばちゃんには英語が通じない人だっています。公用語をスペイン語にしてしまった町もあるんです(実話ですよ〜)。自分らしくあればいい、無理するのはやめましょう。……そう思えるようになるまで、いろんな話にホンローされてしまいました(^◇^;)。

また「自分の身は自分で守るべきだ」とも書いてありますよね。日本人は安全ボケしてるからって。それはいいけど、「被害に遭うのは、その人が悪い」みたいな論調は気になります。警告のつもりなんでしょうが、それはまるで「レイプされた女は、そいつが無防備で挑発的だったからだ」というのと同じ理屈です。責めるとしたら犯罪者でしょう。被害者を責めてどうなるの?

ああ、でも犯罪都市NY!(大袈裟?) 「外国は怖い」と思っているところへ、ガイドブックには怖い話が山ほど書いてあります。友人の知り合いはNYに来てホテルから一歩も出なかったそうです。怖いから……。笑い話として聞いたのですが、その人の気持ちはよくわかります。読めば読むほど、NYに着いたとたん殺される、強盗に遭う、レイプされる……なんて恐怖が募るのです。あ〜、行くのやだな。読むたびに落ち込むのでした。

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銀行

口座振替で出ていくお金があるので、日本の銀行口座をなくすわけにはいきません。はじめは外国にも支店があれば、通帳記入もできるかな〜とのんきに考えていました。でもそれは無理ですね(^◇^;)。日本の口座をアメリカから管理するには? 銀行によっていろんなプランがありました。が、手数料が高かったり、インターネットが使えなかったり(いまはできるのかしら?)、手続きが煩雑だったり、肝心なことができなかったり。「これだ!」というのがありません。

結局、日本でシティバンクに口座を開くことにしました。アメリカ系の銀行なので、日本の銀行とは勝手が違います。口座のお金が少なくなると、口座管理料をとられますし、通帳もありません。毎月、出納の報告が郵便で届くのです。でも、円を米ドルなど外国の通貨に替えて持っていることもできます。為替レートをにらんで儲けるのもカンタン!? しかも振り込み、残高チェック、円と外国通貨との両替などすべてインターネットでできます(振込先の指定はあらかじめ郵便でしなくてはなりません。でも、安全のためにはいいよね)。そして口座にある一定額以上のお金があれば振込手数料も海外送金の手数料もただ! アメリカでお金が足りなくなったら、日本の口座からお金をもってきますよね。送る金額にもよるのでしょうが、その手数料が数千円もするので、これはうれしい。しかも日本の銀行より、利率が高い……o(^o^)o。

シティバンクからの振り替えができないものがあったので、いままでもっていた銀行口座も残ってしまいました。その通帳は信頼できる人に預けて記帳してもらい、ときどきファックスで残高や状況を教えてもらっています。やっぱり面倒ですね。

いままでなにも考えず、近くにある銀行を選んできたので、初めて比較・検討したことになります。その結果が外国の銀行? 日本の銀行はこれから先、ダイジョウブなんでしょうかねぇ……(^^;?

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一緒に行けない

彼の勤めるW社では、海外赴任の際、ツマはオットより3ヶ月遅れて行くことになっているようです。理由ははっきりしません。この話をすると、商社系の人は「そうよ」と当たり前のように言い、マスコミ系だと「なんで?」という反応でした。準備期間が短くて、ダンナがあわてて赴任し、さまざまな後始末や手続きをツマが引き受けるというならともかく……。

ミテが赤ちゃんだったとき、父は一年くらい仕事で海外にいました。当時、家族はいっしょに行けなくて、再会してからギクシャクしたので、あんな風になったらやだなというのもありました。まぁ、いまは電話でも、メールでもカンタンに連絡できますけどね。

2人とも離ればなれはいやだったので、ダンナはアメリカに着くと大急ぎで家を探し、1ヶ月後に迎えに来てくれました。「3ヶ月」というのは明文化されてはいないようで、「1ヶ月」と決めたらそれが通ったみたい。ひとりでいる間、彼は体調を崩して辛い思いをしたようです。慣れなくて心細いなら、ひとりより二人の方がいいよね。

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ニュージャージー(NJ)って埼玉?

ニュージャージー州に行くことが決まりました。地図を見ると……アメリカ東部には小さな州が密集していてよくわからん! NY市の左(西)側がNJです(NY市は広大なNY州のしたの端っこにあります)。ハドソン川を渡るとNJなんですね。「CIPHER」のファンならハルの彼女がNJ出身でしたよね。会社はさらに奥に行ったところ。マンハッタンから車でも、電車(New Jersey Transit ニュージャージー交通)でも1時間かかるそうです。中央林間(神奈川県大和市)から電車で渋谷、新宿まで1時間だから、おなじ感じ? 「地球の暮らし方 ニューヨーク」を買ったのですが、NJの情報はほとんどありません。ついてる地図の圏外だもんね。

ある人曰く「アメリカの埼玉だな。Garden State というニックネームがつくくらい緑が多いし」。大都市のベッドタウンであることと、鹿やスカンクなど動物も多い田舎だからですって。「車でスカンクを轢いちゃうと、タイヤににおいがついて大変なんだ。そういうときは、ケチャップで洗うとにおいが取れるよ」。はぁ……。四国ぐらいの面積に神奈川県と同じ人口が住んでいるとか。それって多いの? アメリカでは4番目に小さい州、人口密度は1番とか。

ちなみにニューアーク国際空港はNJです。知ってました?

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楽器運搬と保険

ダンナはアマチュア・チェロ弾きです。楽器は自ら飛行機で運ぶと決めました。でもヨーヨー・マじゃないし(^^;、大人ひとり分の航空運賃を余分に払って客室に持ち込むなんてことはできません。荷物室に預けるので、気温気圧の変化に備えます。チェロ仲間から情報を集めました。弦は半音下げる(ゆるめる)。ハードケースにタオルをつめて、楽器との隙間をなくす。駒が倒れないよう、タオルを巻く。楽器ケースにもベルトを巻く。荷物室では寝かせて置くようにチェックインのときにお願いする。「FRAGILE! 壊れ物」のシールをべたべた張る。バゲージクレームでは手渡しにしてくれるように頼む。

万が一に備えて、楽器保険もかけました。値段を証明するものがなかったので、買った店で鑑定してもらいました。ずいぶん高く評価されたみたい。よかったね。そのお店で保険を扱っていたので、その場で申し込みました。イギリスの保険で、保険証券は英語です。ロイズがどうのと書いてある。マスター・キートンの世界? 

さて、ミテですが、ダンナのオーケストラ仲間と飲むうちに羨ましくなって、ヴァイオリンを習い始めたところでした。いちおう楽器も持っているので、お友だちに教えてもらった保険をかけました。怪我をしたとき、死んだときの保険と抱き合わせになっています。保険証券は日本語でしたが(ほっ)、そもそもはイタリアの会社なのかな? ヴァイオリンは手荷物として機内に持ち込みました。そこまでして腕前はって? 「かえるのうた」「日の丸」なら間違えずに弾けるかも……(^◇^;)

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住所変更届

親戚に頼んで国内連絡先になってもらいました。(実家は人里離れた山の中なので……)。

転居通知は国内の引っ越しとたいしてかわりません。ただクレジット・カード、生命保険は通常の住所変更届ではなく特別の用紙に国内連絡先、海外自宅、海外勤務先なども記入するのです。外国に行ってから家を決めるときはどうするんでしょうね?

演奏会の案内などはもらっても聞きにいけないのでお断りしました。ちょっと残念。インターネットのサイトで、住所を登録していたところもありました。なるべく変更したのですが、忘れているところもあるかもしれません。まぁ、実害はない……かな?

余談ですが、そのころ不動産勧誘の電話がよくかかってきてました。「近いうちに海外に引っ越しをしますので」というと、さすがにあっさり引き下がってくれました。この手は使える(^^;?

市役所の転出届は引っ越し2週間前から受け付けてくれます。通常の転出届用紙に記入しますが、転出先は「アメリカ合衆国」。うわぁ、ほんとに行くのね!

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クレジットカード

ミテのような身分でも、クレジットカードを持っていました。インターナショナル・カードなのでアメリカでも使えます。これさえあればダイジョウブ? いいえ、このカードは日本の銀行口座から円で落ちるんです。カード会社に有利な為替レートで。そう、使えるけど口座管理やレートを考えると得じゃありません。ドルで払ったら、ドルで落ちるカードを持たなくては……。

シティバンクに円とドルとで預金をしたので、ここからドルで落ちるカード(このカードは日本では使えません(^^;)を作ることができます。でもこれも日本発行のカードです。

アメリカで発行したカードがないとなにかしら不便なんだそうです。でも、なにしろわれわれはアメリカでの信用はまったくありません。そりゃ、住んだことがないので当たり前です。で、クレジットカードは信用がない人には発行してくれないのです。がーん。でも、こういう「信用のない外国人」を対象にカードを発行してくれる会社がありました。日本でのクレジット・ヒストリーを考慮してくれるのです。PREMIO カードといいます(問い合わせ アメリカから:1-800-947-2030 アメリカ東部時間 午前10時〜午後8時、西部時間 午前7時〜午後5時 日本から:03-5354-7810)。これは Master Card で、デビッドカードとしても使えます。Master か VISA があればたいてい用が足りるので、大助かり(アメックスは意外に使えない)。それにこのカードで支払うと割引になるお店もあります(うちの近所にはナイ……田舎だから(~_~メ))。私たちが申し込んだ2000年1月ごろはトラベラーズバンクがやっていたのですが、いつの間にかシティバンクに代わりました。問い合わせ先が変わってたらごめんなさい)。

知り合いがNYに住んでいたとき、カードで払おうとしたら拒否されて、何枚も並べてやっと納得してもらったことがあったそうです。なので日本発行のカードはいまも一応持っています。万が一に備えて、顔写真入りにしてきました。落としても、盗られても安心かな〜と思って。どうなんでしょうね? (渡米から半年。カード使用を拒否されたことはありません)。

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国際運転免許証

車社会のアメリカ。免許証は必携とのことで二俣川(神奈川県の運転免許試験場)に行きました。ダンナはペーパードライバー、ダンナと一緒に行く黒川さん(仮名)もペーパードライバー。私もペーパードライバー。すでにNJに駐在している会社の人たちは大変心配しているとこのことです(^^;。

国際運転免許証の有効期限は1年です。NJでは、引っ越して60日以内に州の免許をとらなくてはいけないので、国際免許の出番は少ないのですが、着いた当初は必要なのです。

日本の免許証と写真を持って午前中に行きました。帰りにお昼を食べた覚えがあるので、2,3時間ですんだのかな。折り畳んだボール紙に写真を貼って、ハンコを押したようなものです。即日交付してくれます。

試験場では英文の無事故・無違反証明も発行してくれるので、それも申し込みました。試験場の裏の方にまわると小さな建物があって、受け付けてくれます。ちょっとわかりにくいかも。こちらは後日、郵送で届きました。

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食料品、歯磨きを買う

ダンナはシリアルは食べますが、パンなどは敬遠してしまいます。できれば麺とご飯を食べたい人なんです。日本の食料品は手に入りやすいとは聞いていましたが、現地に行ってみないとよくわかりません。「麺がなかったら、どうしよう??」の声に答えて、買い出しに行きました。インスタントラーメンと乾麺、めんつゆを仕入れました(カップ麺は肉が入っているのでアメリカには持ち込めない)。

後日、「乾物があるといいらしい」との情報を聞きつけ、かつをぶし、しいたけ、きくらげ、わかめ、海草サラダなども買いました。まぁ、腐るものじゃないしね。

そして、合成洗剤を嫌いなミテは歯磨きをわざわざ買いました。きっと洗濯石けんはなにかあるだろう。キッチンは固形石けんをつかえばすむ。石けんシャンプーも買いましたが、いざとなれば洗顔石けんでダイジョウブ。リンスも酢で間にあうしね。でも、歯磨きはちょっと不安。こればかりは洗顔石けんというわけにはいかないし……。ナチュラルハウスに行って、3種類くらい買いました。これがなくなるころには、アメリカでいい歯磨きを発見してるだろう、と仮定して……。

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チベット産品を買う

前世療法の勉強会で友人の家を訪ねたとき、チベットで使う鐘の音を聞いて惚れ込んでしまいました。これが玉響(たまゆら)というのか、って感じのとてもきれいな音がするんです。別の勉強会では、チベットで修行をしてきた和平さん(リンク集にいるよ)が亡命したカルマパの説明とかいろいろ面白い話をしてくれました。東京・神田にチベット仏教普及会があって、チベットのものを買うことができるそうです。

NYは人種の坩堝(るつぼ)ですから、きっとチベットのお店もあるに違いありません。でも、どうやって探せばいいかわからないし……。思い立ったが吉日。友人を誘っていきました。交通博物館のそばのビル地下1階です。ちょうどチベット語教室が始まるところでした。入り口付近に品物が置いてあります。法具、本、ブレスレット、Tシャツ、袋……。あれもこれも欲しい感じ! (おしゃれには興味がないけど、こういうものを見ると目が輝いてしまう(^◇^;))

新しい生活に勇気をもらおう、ってあれこれ買ってしまいました(というか友人がプレゼントしてくれました。ありがとう!)。NY五番街でチベットとインドの品物を売っているお店を見つけましたが、やっぱり日本で買ってきてよかった♪ 種類もたくさんあったし。

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家探し

「社宅があるんでしょう?」とよく聞かれました。いいえ、自力で探すんです。「それは大変ねぇ!」。大変です……彼がね。でも、なんと日本人の不動産屋さんがいらっしゃるのです。ダンナは渡米後、すぐに家探しにかかりました。

「日本では無理だけど、アメリカなら庭付きの1戸建てが♪」と夢も見ましたが、そんなに甘くありませんでした。家賃、けっこう高いんです。日本では間取りを1DK、2LDKという風に表現しますが、アメリカの物件はベッドルーム(寝室)の数で探します。うちは2人なので、寝室がひとつあればオッケーです。つまり1Bedroomですね。

「外国の家は家具付き」と思いこんでいたのですが、アメリカでは家具付きは少ないです。外国ってヨーロッパのことだったのかな? ダンナは家具付きと家具なしの物件をそれぞれ1件ずつデジカメ写真をつけてメールしてくれました。家具を揃えるのは面倒そうだし、会社までの所要時間その他を考えて、家具付きの部屋に決めました。寝室1、リビング1、バスルーム1、キッチン1。広さは数字で言うと……? ちょっとわかりません。ごめんね〜。

家はタウンハウスという形式です。2階建ての田舎屋風の家で、1階に3世帯、2階に4世帯入っています。それぞれ車庫が1つついていて、車庫の前にもう1台車が置けます。広い敷地に芝生を植えて、そこに道をつくり点々と家を建てた感じ。家の外観は同じ色、材質、スタイルで統一されていますが、それぞれ間取りや大きさは違います。共同で使うプールとテニスコートがあります。

家賃は約1,800ドル/月。日本で住んでた部屋の倍! た、高い〜(>_<)。

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成田空港にお迎え

ダンナの渡米から3週間後、彼は私を迎えに一時帰国してくれました。会社の制度にあるみたい。うれしいな。

成田に人を迎えに行くのは久しぶりです。どんな仕組みなのか忘れていました。そうそう、迎えでも見送りでも空港に入るには、パスポートなど写真付き身分証明書を提示しなくてはなりません。見送りの時、うっかりパスポートを忘れていきました。そしたら係の人が「身分証明して下さい」「なんですか、それは?(意味不明な言葉、しゃべってんじゃねーよ!)」「身分証明して下さい」「(ムカッとして)だから何をどうすればいいんですかっ!?」「運転免許証などを出して下さい」。初めからそう言えよ! わかるように言え! 日本語しゃべれよ! と、猛烈に頭に来たのでした(実はミテは怒りっぽい(~_~メ))。

その教訓(?)をふまえて、パスポートを出してすんなり空港へ。出迎えのゲートに着くと、おおきな電光掲示板があってダンナの飛行機はもう着いているようです。あれ、でも同じ時間にNYを出発した(空港は違うが)便は5時間遅れ!? ああ、全日空でよかった〜。でもなかなか出てこない。「到着した」「降りた」「通関中」と3段階を通過して、やっと出て来るんですね。待ってる間にアイスクリームを食べてしまいました。

3週間の暮らし大変化でダンナは弱っていました。なので、いちばん楽なルートで我が家(神奈川県大和市)へ。TCATまでリムジンバス、そこから地下鉄半蔵門線に乗り(始発駅です)、終点中央林間まで。荷物を持っての移動距離が少ないし、全部座っていられるルートです。もう2度と使わないかもしれないけどね……遠い目。

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携帯電話の引き渡し

渡米が決まって、おろおろしていたとき、ダンナが携帯電話を持って帰ってきました。なんかの抽選で当たったっていうんです。「え〜、もうすぐ行くのに?」「誰かに譲ることもできるっていうから……」。それまでなんとなく敬遠していたので、なんでいまさら……と思いましたが、ことのほか役に立ってくれました。

譲渡先はなかなか見つかりませんでしたが、友人が引き取ってくれることになり一安心。で、譲渡のためにはなにをしなくちゃならないの? 電話で聞いてみると、書類を郵送してくれました。なんだかこまごまと書いてあって、めげそう……。この書類と携帯電話をもって、名義人と譲り受ける人と2人で営業所に来い、とういことでした。名義人はダンナでした。一足先にアメリカに行っています。「代理人ではだめですか?」と問い合わせると、本人じゃなきゃダメだと、つれない返事。かれが私を連れに一時帰国をするのを待たなくてはなりません。なんてご大層なの!

一時帰国のスケジュールをぬって、友人、ダンナ、私の3人で営業所に出向きました。書類と機械を提出すると、「30分ほどお待ち下さい」。でもね、全然名義人本人がいる必要がないんです。証明するものを出せとも言われないし。近くで30分、お茶を飲んで戻りました。すると友人だけに用があることがわかりました。わざわざ足を運んだのに、用なしだったんですね。私たちは……。そんなら問い合わせたときに、そう言ってくれよ〜(~_~メ)

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