2009/10/08 更新
あなたの中の傷ついた子ども
だれでもみな、傷つきながら大きくなってきました。
こころが傷つくと、こころの中に「傷ついた子ども(傷ついたインナーチャイルド)」が生まれて、その年齢のまま成長を止め、そのままそこにずっ といます。
あなたがその子を癒すまで……。
癒しって簡単です。
あなたがその子(つまり自分の)の気持ち・感情をわかってあげればいいのです。
「悲しかったんだね」「それで怒ったんだね」「辛かったんだね」「わかってほしかったんだね」「見捨てられる、って恐かったんだね」。そうすれば、その子は感情を表現できて、心のわだかまりがとけていきます。
「子ども」たちの叫び
インナーチャイルドは、おとなしくあなたのことを待ってはいません。自分に目を向けてほしいから。自分のことを認めてほしいから。はやく……。
ひとは自分が傷ついた状況を再現するので、日常生活で困ることがあります。
殴られてきたら、ひとを殴ってしまう。
虐められて大きくなったら、ひとを虐めてしまう。自分を虐めてしまう。
暴言に傷ついてきたら、ひとにも自分にも暴言を吐いてしまう。
まるで遺伝のように、ご先祖様から子孫へとその家に連綿と受け継がれてしまうこともあります。
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やめようと思いながら、やめられない。
頭ではわかっているけど、何度も繰り返してしまう。
後悔する。自分を責める。
でも、なんど決心しても、やめられない……。
繰り返すパターン
けなされて育つと、ひとをけなすようになります。
自分自身も常にけなしてしまう。
そして、他人からけなされることも多い。
やだな~とその人を避けても、別の人から同じようなことをされたり。
けなすことに縛り付けられる、けなし/けなされ地獄。
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でも、けなされて、どんなに悲しかったか、腹が立ったか、怖かったか、子どものときの、その感情を感じるようになれば、その子は癒されていきま す。
素直に悲しみや不安、怒りを感じる。
悲しみや不安、怒りを言葉にすることができればいいんです。
泣けるようになれば、いいんです。
子どもは親をハッピーにするため生まれてくる
ひとは前世でし残した課題に挑戦するために生まれてくるし、その家に伝わる課題、親の課題もクリアしようと生まれる家庭/家系/国を選ぶので しょう。
だから子どもは親をひたすら愛し、気遣う。親をまねしてすべてを吸収する。
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子育てしながら、親も生き方を見つめなおすのでしょう。親が自分を癒すチャンスですね。
でもなかには、「○○すべき」に縛られて、どうしても「見たくない自分」もある。
そんなときには、親の傷が子どもにも再現されることでしょう。
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バカと言われ続けて、自分をバカだと思い込んだ親が、子どもにも「ばか」を植え付けてしまう……。
でも、きっといつか「ばかって言われて、悲しかった、悔しかった」と気づいて、家系も自分も癒してしまえるはず。
そうやって魂が成長するために生まれてきたのだから。
否認
辛い体験は認めることも難しい。
ある本の帯に「レイプされたなんて思いたくなかった」とありました。そうだよなぁ……。
辛いことを受け入れるのは大変。
否認して、意識から閉め出してしまうことが多いのです。こころのなかの押し入れに放り込んで忘れてしまう……忘れようとする。
でも、なくなって消えたわけじゃないんですよね。
なにかを否認すると、かえってそこに縛られてしまう。認めるまで、自由になれない。
感情の重要性
こころの傷があっても、その悲しさ、悔しさ、怒り、恐さを感じてあげればいいんです。
でも、この世の中、素直に感情を表現する、ってなかなか……。いろんな「○○すべき」「すべきではない」が幅を利かせていて、がんじがらめ。
感情はいいものでも、わるいものでもないけど、多くの場合「感情的」とか悪い意味で使われてますよね。
だから、こころのなかに気持ちをためちゃう。表現できないから、こころの中に暗いモノがどんどん増えていく。傷ついたまま、血を流したまま。
感情の抑圧は、さまざまな病気の原因にもなっているようです。
ため込まないで表現できるようになれば、世の中が変わるでしょう。平和で健康な世界が実現するんだろうな。
知らぬ間に傷ついて
だけど、感情がそんなに大事だって、わかってる人はまだ少ないかも。
親は「正しい躾」をしているつもりで、「泣くな」「笑うな」「それがどうした」「がんばれ」って言っちゃうことも多いでしょう。
でもそれで、子どもは自分がすごく「悪い子」「いらない子」だと思い込んじゃうかも……。自己評価が低くなる。わかってもらえないから、「生き ていていいの?」と悩みだすこともある。
アリス・ミラーはこういう「些細なこと」や「しつけ」がどんなに子供の心に傷を付けるかを明らかにしています。「才能ある子のドラマ」はおすすめ。とても読みやすい本です。
家族との葛藤はみんなもってる
「うちは普通じゃなくて、恥ずかしい」って言うクライアントさんは多いです。
でも、みんな秘密にしてるだけ……。
そして「家族の秘密」が多いほど、言えないことが多いほど、人生は辛く苦しくなるようです。
癒しの道のりは遠いけど
ミテの場合、抑圧していた自分の中の憎しみや怒りに気づいたら、これでもか、これでもかと怒りが湧いて出て、これまた辛かったです。
両親に会っても、いらいらむかむかするし。
しかもその気持ちを抑えるのに疲れはてる。「もういいかな。ぜんぶ許せたかな」って時があっても、三歩進んで二歩さがる、って感じ。もう一生このままかしらん、ってうんざり。
無理に「許さなくちゃ、ワークしなくちゃ」って焦るより、「まぁ、そのうちなんとかなる」くらいの心構えがいいかしら。
自分の怒りを肯定する努力を長い時間かけてやっていく。それだけで、いろんな気付きがありますし。
それに、一歩ずつ歩いてれば、いつか景色も替わってきます。
怒りも傷も自分の一部
誰かに腹を立てたときは、自分を知るチャンス! そして癒すチャンス!
なにに怒っているのだろう、と心の中を探る。どの言葉、どの表情に反応したんだろう? 自分はどう感じたんだろう? こういうの、一番最初に感 じたのは何歳くらいだった? 誰とどんなことがあった?
「小学校のとき……いや、その前にもあった。先生がこう言って、殴られて」……という風に思い出していく。「悔しかった、濡れ衣なのに、わかっ てもらえないって諦めたんだ」……という感じ。
思い出すのが身についてくると、ふと母の口癖や声が浮かんでくるようになりました。「こんな風に言われて、それをこんな風に感じて」……だんだ ん上手になってくるものですね。
ホームページの日記に、いちいちそれを書きました。
書くためには何回も何十回も考えるし、書きながら気持ちが整理されるし、こつこつそういう繰り返し。
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ウツっぽくなったり、体調を崩したり、引きこもりったり。
人間なんか嫌いだ。もう生きるのやだ。辛い!!
それでも「このままでいいよ」って自分を肯定するのは、なかなか苦行ですね~。
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でも大丈夫。
怒りをクリアすると、ちょっと楽になる。気分もからだも。
そういうこともわかってくるから。
怒りや恐怖、不安を手放したら、肩凝りや冷え性もよくなりそう~。
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魂は必ず成長する方向に進んでいく。
だれでもみな見守られているし、お願いすれば導かれる。
地味で地道でユニーク
家族の問題やインナーチャイルドを癒すのは、ひとりひとり独自の道を歩くものだと思います。
あなたの歩む道は誰の道とも違います。唯一無二の存在であるあなた。あなただけが歩ける道。心惹かれる道をゆっくり歩いていってね。誰かのマネ なんてすることない。
誰かの言う通りじゃなきゃいけない、ってもんじゃない。
病気、事故、怪我、いろんな問題があなたを助けてくれることでしょう。
本を読むのもいいし、映画やテレビが手助けしてくれるかも知れません。木々や花、青空やせせらぎが、お友だちや敵があなたに協力してくれる。
すべてのことが、あなたを成長に導いてくれる。必要なときに、必要なことが起こる。
そのままのあなたでいいんだって、気がつくときが必ずくる。
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2001年2月、"THE KID(キッド)"という映画を見ました。ブルース・ウィリスが仕事で成功してるけど、嫌みなオトコ を演じてます。独身の彼の家に、正体不明の8歳の男の子が入り込み……。そうそう、すごくわかりやすくインナーチャイルドを描いてるなぁ、って感心しまし た。お薦めです!
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あなたの参考になる本が「ミテクルの本 棚」にあるかもしれません。
よかったらどうぞ!