2003.7.25 更新

2003.7.2(水)好奇心いっぱいのキュウリ

久しぶりにキュウリを買って、思い出した。

キュウリを使うとき、ヘタの少し下をすぱっと切って、切断面をこすり合わせるじゃないですか。苦みがなくなる、と言って。こすっているうちに白いあぶくが出てきて。

子どものころ、この一連のプロセスに憧れたのでした。ワタシもあぶくを作ってみたい!!

でも、母はやらせてくれませんでした。

諦めきれないミテは、おつかいでキュウリを買ったとき、やってみようと決意したのです。住んでいた団地の階段に座って。包丁はないから、歯でかじりとって。でもね、切り口が平ではないから、そこで挫折。

囓ったキュウリ。なんて言い訳したんだっけなぁ……。

♪♪♪♪♪♪♪

ああ、そうか! でも……。

ミテはチャレンジ精神に欠ける、というか、新しいことには尻込みしてしまうんですよね。そういう人間だと思っていたの。「科学」や「学習」の付録だって、あんまり活用しなかったし。

♪♪♪♪♪♪♪

でも、キュウリ!

やりたいと思って、申し出る、なんてことをしていたじゃありませんか。新しいことにチャレンジしようとしていたんだね。

ミテのワンダーチャイルドはいるんだよ! 生き生きと好奇心いっぱいで。ちゃんとそういう部分をもってるんじゃん。「わたしはグズで保守的で、変化を好まず……」なんて自分をおとしめる必要はないんじゃんね。

3本100円のとれたてキュウリ君、どうもありがとう☆☆☆

♪♪♪♪♪♪♪

やっと元気になりつつあって、ヴァイオリンのレッスンを始めた。ヴィクトリアのもとを去って1年半だよん。ケースから楽器を取り出して、ちょっとびっくり。「えーと、どうやるんだっけ??」。一瞬、頭がしろかった。

弾いてみる。

やっぱりヘタ〜。

音程と運指と弓づかいとリズムとがダメなんだよね〜(そりゃ、全部じゃ!)。いらん弦が鳴るし。ギィとかギャァとかって音がするし。

♪♪♪♪♪♪♪

で、また思ったの。

できないこと、ダメなことを数え上げてるわけだ。

いきなりみどりさんやヴェンゲーロフの音を出そうと思ってるわけだ。で、「こんなんじゃないっ!」って……。あんたね〜、そりゃ……不遜・不可能・アホや。

できることを数えようよ!

ときどきでも音程が合ってること、あるじゃん。「いい音!」って自己満足すること、あるじゃん。3小節ぐらい、ミスせずに弾けることもあるじゃん。

なによりジョバンニ(ヴァイオリンに名前を付けた)と一緒にいられるなんて、すごくステキじゃん? それを楽しもうよ!

♪♪♪♪♪♪♪

そーだよねーー。なるほど、そうだよ!

生活のほかの面でも、ダメな面、不平不満、暗いところに焦点を当ててしまう傾向ってある。これから明るい面、長所、ステキさ、美しさ、楽しさに焦点をあてるトレーニングをしていこう。すっごくラクチンになると思う。

自分自身の「見たくない面」には、これまでどおりマイペースで対面していくけど、ね。

♪♪♪♪♪♪♪

「本当に、自然とお酒、やめることができたんですか??」とメールで質問を受けた。「本当に」って疑ってルンかい! 失礼な……じゃなくて。

我が背の君はいまも晩酌してるし、まえはそれを横取りして飲んでたんだよねー。でも、いつのまにか横取りしなくなって……。「やめよう」「やめたい」とすら思わなかったなぁ。気がついたら、って感じ。

……んん? 思っていたら、やまんなかったのかも?

♪♪♪♪♪♪♪

曲には「難しい箇所」ってのがあって、そこだけ集中的に何度も繰り返し練習したりする。よし、できた、と思って、通しで弾こうとする。

すると、「難しい箇所」の直前で緊張しちゃうんだ、これが。

「ああーーー、難しいところだーーー、うまく弾かなくちゃーーー」。そして練習の甲斐もなく失敗する。

新しいヴァイオリンの先生がこういう話をしてくれて、すんごく思い当たって笑ってしまった。「あ、それ、わかるぅ!」。

♪♪♪♪♪♪♪

すると我が背の君が「どもりもそうだよ」。

「どもんないようにしゃべらなくちゃ、大丈夫、できる!」なんて意識すればするほど、思うように言葉がでない。

♪♪♪♪♪♪♪

あがらないように、リラックスリラックス、と思ってると、がちがちに緊張してあがってしまう。カラオケでも小唄でも声がひっくら返ったり(だから酒飲んで歌ってたんだよな)。

♪♪♪♪♪♪♪

「やめよう」「やめなくちゃ」「〜しよう」「〜しなくちゃ」と意識することがすでに、執着であって、ますますそこから離れられなくなり……。

♪♪♪♪♪♪♪

そうか、結論はおなじみの言葉ってわけだ。

「じたばたしない。戦わず、静かに認めてあげる。受け入れる。愛してあげる。見つめてあげる」。

ミテにはやっぱり、これなのね(人により効果は異なります。……かどうかは知らん)。

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2003.7.9(水)なぜ苦しむのか

のど自慢だから、チャンネルを変えちゃおう……と思ったら、アナウンサーがいきなり「レディイス、エェンド、ジェントルメーン!」。カナダ・バンクーヴァーからの中継だった。

日本人もカナダ人も日系カナダ人もいて、なんだか陽気でテンションが高くて、大笑いしながら楽しんだ。そして笑いながら、涙が出てしょうがなかった。

……なんだろう、どうしたんだろう。いやいや、分析なんかやめて、涙が流れるままにしよう。かなしみを洗い流すような、喜びの涙だった。

必要なら、いつか涙のワケもわかるだろう。

♪♪♪♪♪♪♪

無条件の愛──キリスト意識を鏡として」にたしか、こんなことが書いてあった。

「右頬を打たれたら、もう一方も差し出しなさい」。これは頬を打たれたって、私はちっとも傷ついていないんですよ、誰も私を傷つけることはできないのですよ、ってことなんだって。

だから、「なんなら、こちらもどうぞ」と。

ええーー、そうなのぉ?

少なくとも、破れかぶれになって「畜生、テメェッ、こうなったらこっちも殴りやがれっ!」ってわけじゃあないんだーーー。ましてや、やせ我慢して「耐えねば……(-o-;」ってわけでもない。

ふ〜ん……。むむむ?

♪♪♪♪♪♪♪

そうなんだよね。人間は傷つくけど、そうして生きていくけど、「魂に傷をつけることはできない」って誰かが言っていたような。いまいち、むむむ、だったんだけど、それがわかるような気がしてきた。

するとイエスさまのご復活も、「じゃじゃーーん! ほーら、私を殺すことはできないでしょう?」って意味なのかも!

そういえば、私も津和野で切支丹として殺され、貧乏な日本人移民としてカリフォルニアで死んだけど、こうして生きてるし……。菅波美穂という私はいつか死ぬけれど、私の本質は変わらずにある……! いまも昔も永遠に。

いま死ねといわれたら、まっぴらゴメンだけど……でも、そうなんだなぁ。

♪♪♪♪♪♪♪

傷ついて泣き、怒り、戸惑い、死を悼み……でも、ほんとうはなにも変わっていないことに気づく。悲しみも怒りも、戸惑いもすべてがほんとうには存在しないことを知る……それが生きること?? 生老病死が苦しみではないことに気づく、それが生きることなのかも。

♪♪♪♪♪♪♪

ネガティブな感情を見つめる。認める、愛する。それが一番大切なことだと思って、細々と実践してる。

「おやおや、××さんに嫉妬してるんだ! なんと、嫉妬なんて、いけな……(~_~メ)。いやいや。うん、でも、いいんだよ。あの人はすごいもんねぇ。ああ、『負けた』って思ってるわけだ」と嫉妬を包み込んでいると、そのうち消える。

去年のいまごろだったよね。セドナで「もっと人を好きになりなさい」と言われて、「そーいえば、ミテはヒトギライ!?」と気づいたのは。

そんなバカなーーー、取材にあんなに行ったし、ある意味アイドルだったし(ほんとか?)、教師で(講義はたったの1時限)、セラピストなミテが〜〜???

……と、じたばた足掻き、藻掻き、被害妄想や対人恐怖に陥り、やがてあきらめて「そうなんですよー、人に会うのはちょっとね」と言えるようになり、いまはけっこうフツー。

ヒトギライも対人恐怖も被害妄想も、認めてあげれば消えていった……。ご復活なさるかもしれないが。そりゃ、そのときのこった。

その最中はすごい苦しみだけど、それは永遠に存在するのではなく、消えていくもの。幻想。どの苦しみも悲しみも、ほんとうには、ない。それを身をもって知るのが人生。なのかも。

♪♪♪♪♪♪♪

じゃあ、北朝鮮やチベットや日本や中国やアメリカやイスラエルやチェチェンや……地球上イタルトコロで行われている残虐行為も? ものすごい悲しみや怒り、恨み、痛みをもたらしているこの悲惨な現実も? ほんとうには存在しない幻想??

……ぎりぎり、究極の意味で、そうなのかも。

許せない、恨んでやる、呪ってやる、悔しい、畜生……とのたうちまわって、涙に暮れ、叫び、落ち込み、その気持ちをトコトン味わい、受け入れたら……やがて消えてなくなる、のだろう。

そのとき、すべてが最善で必然だったことが、心の底からわかるんだろうな。

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2003.7.16(水)ドキドキ

ああもう、ドキドキした! え? 勝ち? ほんとに?? 頓死は絶対ない??

日曜日、NHK の将棋。女流でただ一人出場の中井広恵女流三冠が畠山鎮六段を破ったのだ。

二人ともプロ棋士だけど、男性と女性ではプロになる過程が違い、実力にも差がある。ときどき女流との対局があるけど、数は少ないし、なかなか勝てない。男性も女流に負けるのは恥(?)とばかり、全力であたるし(いつも全力なんだろうけど、さ)。

土曜日の「囲碁・将棋ジャーナル」(NHK BS)でも、話題になったんだ。「いよいよあしたのNHK杯戦は、中井女流三冠です」。ゲストの北島忠雄五段が「対する畠山六段は竜王戦1組、順位戦B級2組……くじ運が悪かったですねぇ……」(北島さん、結果知っていたんじゃないのぉ?)。

ああ、中井さんに勝って欲しいけど、やっぱ難しいのかなぁ……。

♪♪♪♪♪♪♪

日曜日。我が背の君が将棋にチャンネルを合わす。なんだかドキドキして、「ミテは見ない〜」と新聞を読むフリをして、テレビに集中しないようにする。

解説は先崎学八段、聞き手は千葉涼子女流三段。

「畠山さんも指しにくいだろうねぇ」とミテ。「日本中が中井さんを応援してるからね」と背の君。あああ、神さま!

矢倉戦。矢倉なんて定跡(じょうせき)も知らないし、勝手にやってちょーだい。先ちゃん(先崎八段)と涼子ちゃんの解説がいい感じですすんでいく。

先ちゃん「あ、これはこうしてああして、中井さんは飛車を切るつもりですよ」。

え、なに? まだ中盤(序盤??)なのに、飛車切っていいのぉ?? ところが中井さんは考えている。考慮時間を消費する。先ちゃん:「ひょっとして、切らないのかなぁ?」。ええーー、でも切るのがいい手なんでしょう?? 中井さん〜〜っ!!

おお、切った! 後手畠山さん、同歩。

ああ、気が気じゃないよ……。

指し手が進んで、「ああ、これは中井さん、ここに香車(きょうしゃ)を打つと、味がいいですねぇ」。なるほど! よくわかんないけど、いい手に見える。ところが中井さん、駒台の歩(ふ)を手にする。歩でいいのーーー?? ああーー、これで勝ちを逃したら……どうしよう!

先ちゃんの読みと中井さんの指し手が違うとドキドキする。形勢はどっちなの?? 「あ、これもいい手ですね」と先ちゃんが言うと、ホッとする。

畠山六段がおろした飛車に対して、5八銀と打ったのがよかったのか(ダンナは「こんな銀、打たないよ」と言っていた(^▽^)、形勢は先手・中井女流に!

「これ、中井さん勝ちですねぇ」と先ちゃん。「ほんとーですか!?」と涼子ちゃん。「ドキドキして、盤面が読めません」てなことを……なんて正直なんだ。でも、ミテもおんなじ気持ちーーー。

でもでも! ひょっとして間違えたら(よく考えたら失礼だよね(-o-;)……なんてドキドキは最高潮。すると、畠山六段が投了。わぁ、勝ったぁ!! よかったぁっ!! 中井さん、すごーーーい!

♪♪♪♪♪♪♪

ふと我に返って思う。

なんだって、こんなにドキドキするんだろう??? 他人事(ひとごと)なのになぁ……。

そして気がついた。「ドキドキよ、鎮まれ!」って思ってたんだよね。だって、なんつーか苦しいんだもん。ドキドキがいやで、新聞読んでたんだもんね。

でも、そうじゃなくて、「なんでも味わえ。受け入れろ」主義に転向したんだったよね。そうだった、そうだった! 転向したことをすぐ忘れちゃう。こうして思い出すからいいけど。

だから、思い切りドキドキしよう。

人前であがるときも、思い切りあがっちゃおう。これがまた苦しいんだけど…… (*_*)。ああ、なんだって上がり症なんだろうなぁ……(←受け入れてない(~_~メ))。

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2003.7.19(土)チカンはなにをする人ぞ

小学生の時、朝礼で全校生徒に警告があった。「さいきん、チカンが出ていますので、注意しましょう」。

はーい、注意しマース! ……ところで、チカンってなんだろう??

痴漢の実態を語らぬところに、なにか隠微なもの、陰湿なニオイを感じたかもしれない。

ある朝、弟とふたりで登校していると道ばたに男がいた。病院の敷地だけど、裏手なので人影はナシ。おっさんの下半身はすっぽんぽん。でかくした一物をもてあそびながら、「ちんちんに毛、はえてきたか?」と話しかけてきた。

優等生な私は律儀に「いいえ」と答え(だって、「質問されたら、答えましょう」と大人は教えてなかった?)、その異様なモノに目がいきそうになるのを必死でこらえ(見ちゃイケナイ、と反射的に思っていた)、足早にその場を立ち去ったのであった。

チカンには注意していたが(これはウソだろうなぁ。注意しようがない)、露出狂のオジサンには注意してないし、そんな人がいるなんて知らなかったし……びっくりしただろうと思う。よく覚えてないけど。

で、このデキゴトを大人に報告したか?

いや、黙っていた。

なんでだろう。おじさんが「痴漢」である、と気がつかなかったのが一つ。だって、痴漢の定義を知らないから、わかりようがない。

「チカンに注意しましょう」と言うだけで、先生方が詳細を語らないことに、「口にしてはイケナイことだ」と敏感に察したのかも知れないな。大人が口にするのをはばかるのだから、自分も言ってはいけない……そんな風に考えたようにも思う。みんな(世間だな)が隠してることだから、自分も隠さなくては、と。

優等生でイイコだったから、大人のいやがること、喜ぶことを、読みとるのに長けていたしね。

♪♪♪♪♪♪♪

幸い露出狂の人だったから、さわられたり、レイプされたりはしなかった。

でも、単に「痴漢が出るから注意」ではなく、具体的に話してくれればよかったな、と思う。どういうことをする人で、出会ったらどうすればよくて、いつどこで出会ったか先生や親に報告しよう、とかね。

大人が話しにくくて話せない、その「闇」ゆえに子どもが巻き込まれ、「闇」が再生産されていく……なんてことになってないかしらね。

♪♪♪♪♪♪♪

たしかに性にまつわることは「ヒミツ」「隠し事」「闇」なのだと、幼いころからなんとなく察していたんだよね。まだうんと小さいころ、近所の子どもたちからお医者さんごっこの標的にされたことも、誰にも言えなかったし……。

言ったらおかあさんに叱られる、と怖かったのもあるな。

♪♪♪♪♪♪♪

性犯罪被害者の手記を読むと、誰にも言えないことがどんなに重荷かわかる。誰かに聴いてもらう、読んでもらう、受け入れてもらうことで、どんなに肩の荷が下りるか……。

もっと普通のこととして話せれば、被害も犯罪も減るのだろうに。

♪♪♪♪♪♪♪

……どうしたら、照れたりしないで話せるかしらね?

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2003.7.21(月)見かけとは違うよ

性犯罪被害からの回復にとても興味があった。

そんな自分を怪しんでもいた。記憶にはないけれど、ひょっとして自分もレイプされた経験があるのでは? なにかあったんだろうか?

ああ、でも。前の日記に書いたようなことが積み重なって、ほんとうはひどく傷ついていたのかも知れない。それで、だったのかも。

そのことを思い出しても、感情が伴わない。もう自分で解決済みなのか? 感情を解放してしまっているのか? それとも、辛いデキゴトだから感情を抑圧していて、感じることができないのか?

やっぱ抑圧してるのかも知れないなぁ。その結果、こころの傷になっているのかも。実はもっともふれたくない、話したくない、書きたくないことでもあるし……。

♪♪♪♪♪♪♪

ある人から非難を受けた気がして、3日くらいものすごく悩んだ。でも非難されたのではなく、自分が過剰反応していたのだった。

でもカンチガイの間はすごく辛くて……非難てものは、なにも生み出さない、百害あって一利ナシ、と感じた。

誰かの失敗や「誤った考え」をなじれば、相手も反省して、状況は改善する……なんて幻想なんだよねぇ。それでよりよい世界ができるのなら、いまごろ地球は天国のはず。

でも実際は、あちこちで組織的で大規模が殺し合いがあり、日本でもイギリスでも追いつめられた人が自殺し、子どもが子どもを殺したり、大人が子どもを殺したり……。

非難から抜け出す道を模索しようっと。

まず、非難と「事実の指摘」との違い……なんていう基本的な区別から。

♪♪♪♪♪♪♪

毎日新聞の朝刊に「新教育の森 いま高校生」って続き物がある(今日で5回目)。熊本県立球磨工業高校「伝統建築コース」に学ぶ高校生を紹介していて面白い。そこの寺田先生には、若者にやる気が足りないようにみえ、生徒たちにハッパをかける。生徒の田上雄一朗くんも怒られる。

「寺田に怒られる雄一朗は、少しふてくされて見える。でも、雄一朗は言う。『心の中では『やばいやばい』って落ち込んでるんすよ。とくに、『これじゃ大工になれんぞ』っていう言葉はグサッとくる』」。

読んでいて、子どものころのこと、思い出した。そうそう、叱られて、自分を責めて、どうしようと思って、どんな顔していいか、どんな態度をとっていいか困って。それを親は「ふてくされてる」ととって、ますます怒る……。そんなこと、あった。

そとめには、わかんないんだ。雄一朗くんのせりふを引っ張り出した記者さん(米岡紘子さん)はすごいなー。

♪♪♪♪♪♪♪

そういえば、あるとき母が猛烈に怒って、私は大泣きしながら、じりじりと後退……。玄関まで追いつめられたことがあった。ああ、もう家を出されちゃうんだ……。悲しくてますます大泣きになった。

すると、母が「もういいから、ゴハンを食べなさい」とふと追求の手をゆるめた。

許してもらった! それがありがたくて、今度はうれし涙を流した。

「いつまで泣いてるのっ!」と新たに怒る母。

泣きやもうとしながら、私は考えていた。「さっきとは違ううれし涙なのに、おかあさんにはわからないんだ……」。

私は絶対理解されない、なーんて思いこんだかも。ホンネを語れる間柄になれればよかったのにねぇ。怒られて、追いつめられていたら、心のうちなんて人に言えないよ……。

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2003.7.25(金)エコシステム

庭を友だちに見てもらった。「草ぼうぼうで……」と言ったら、「ナチュラル・ガーデンだよね」って。

あらーー、いいじゃない! 気に入った♪

♪♪♪♪♪♪♪

自分で庭をやるなんて、初めてのことだ。親が庭いじりを始めたときも、ほとんど興味がなかった。

越してきてから、冬の間、いろいろ本を仕入れて、あれを植えよう、これを蒔こうと考えた。ミニトマトにニンジンに、オクラにワイルドストロベリー……。それにハーブも!

硬い土を苦労して耕し、種や苗を買い……あれ? でも、そんなに長時間やる気はないんだわー、ってことがわかり。気が向いたときだけ、ね。

ニンジンの芽が出たけど、目を離すと消えていく。ロケットがかぶさっている間に、全滅。なんか知らんが、虫が食ってしまったらしい。ネギも消えた。唐辛子は大きくならない。レタスも定植したら、半分以上なくなっちゃった。

種を蒔く時期や、適した場所。本だの、インターネットだの、種の袋だのを参考にするんだけど、どうも書いてあるようにはならない。土質だの、日照が違うんだからしょうがないよね。適当に植えて、生き残るのがあればいいや。

♪♪♪♪♪♪♪

虫も湧く。ニンジンを滅ぼした姿亡き虫くん。アオムシや黒いアオムシ(?)。アブラムシ。アブラムシはなかなか強力だ。ユリオプス・デイジーが危うく死にそうだった。でも見てると、アブラムシを餌にするテントムシの幼虫がたくさんいたりする。「そーだ、もっともっと食え!」。

オオムラサキという蝶が減ってるそうだ。アオムシは葉っぱを食べてしまうが、いずれはなんかの蝶になるんだろう。ひょっとして、わが庭を食ってるのもオオムラサキの幼虫かも知れないし……。

虫退治もしないことに(農薬を使いたくないのと、半分はものぐさ)。作物が実らなくても、買ってこられるしなぁ。

あるときは、ハチが青虫を運んでいってしまった。子どものゴハンにするのかしらん……?

いつの間にか虫も消えたりする。すると、いじめられていた植物は信じられないくらい元気を盛り返す。

いろんな種類の植物があれば、いろんな種類の虫がそこに住まう。いろんな天敵もやってくる。小さな食物連鎖。小さな生態系。

やっぱ、ナチュラル・ガーデンなんだなぁ。カマキリやバッタもいるし、楽しい。

♪♪♪♪♪♪♪

庭にハーブを植えたところで、まめに利用したりはしないだろうなぁ……と思っていた。でも、ちょっとしか使わないシソやパセリをスーパーで買って、余すのもシャクじゃない?

サラダに使えるコリアンダー、チャービル、パセリ、スープセロリ、シソを植えてみた。レタス・ベースのサラダにちっとずつ加えてみる。ミニトマトも採ってきて加える。あらま、やっぱおいしーわ。

好きじゃない料理が、ちょっと楽しくなったのです。

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