2004.6.28 更新
コナン・ドイルはご存じシャーッロック・ホームズ様(ファンなの(^_^))の産みの親です。彼の時代、戦争で愛する人を亡くし悲しみにくれている人がたくさんいました。そういう人たちにせめて一度でも、死んだ人と話をさせてあげたい……。ドイルは各地で降霊会を催していたようです(知らなかった)。で、ドイル自身が亡くなってみると……死後の世界は生前の彼が考え、人々に知らせていた世界とは違っていた! 「これはみんなに教えてあげなくちゃ!」というわけで、ドイルがあの世からくれたメッセージがこの本です。シャーロキアンのあなたも、そうじゃないあなたもぜひ読んでね。(00.5.25)
愛する家族や友だちを失ったとしたら……どんなに辛い日々を過ごすことになるでしょう。でも亡くなった愛する人とお話をすることができたら? 元気でいるのだとわかったら? その人から「ごめんね。私のこと、許してね」という言葉をもらったら? 著者は霊媒なのです。霊界に行った人と、まだこちら側の世界にいる人との橋渡しをしています。その体験をつづった暖かい、愛の本です。読んでいるだけで、愛に満たされるよ! いま現在辛い思いをしている人がいたら、ぜひ読んで欲しいと思う……。(00.6.1)
「もういちど会えたら」の続編。なくなった方たちの話を通して、死とはどんな体験なのか、死んだあとはどうなるのかを教えてくれます。では生きているとはどういうことなのか? 死んでから後悔することは? 一番心に残ったのは、「自分の人生を生きる」ということです。親の期待を生きるのではなく、連れ合いや世間様の要求に生きるのではなく、自分がしたいことをして生きる。できないこと、したくないことにはノーという。自分を大切にする。そして、他人と較べない。「ひとりひとりが唯一無二である。神のカリキュラムを損なうことになるから、自分を他人と比べてはいけない。──バール・シェム・トーヴ」。どうやったら、そういう生き方ができるか? 瞑想の仕方も書いてあるので、どうぞご参考に。(02.1.8)
エニアグラムで有名な鈴木秀子さんが、ご自分の臨死体験とその後の不思議をつづった本。阪神大震災の後、人々が生命の尊さや、協力の大切さに気づいたことを、率直に「よかった」とおっしゃっているのが印象的です。
亡くなった肉親からメッセージをもらった人たちの体験談が集められています。だれも「恨めしや〜」なんて出てきません。逆に愛と平和を伝えてきてくれたのです。悲しみや憎しみのまっただなかで、どうしようもなく苦しんでいた人たちが、その出来事をきっかけに生き方や人生の見方を変えます。どんな人だって、「愛し抜かれ、許されている」存在と著者は語ります。この言葉にどんなに勇気をもらえるでしょう。自分自身に超常的な体験がなくても、たくさんの人の話を読んで、目に見えない世界があることを確信します。だから「(わたしも)愛されている」という言葉を信じる気になるのです。
辛い体験を苦しみ抜いて、癒しが起こるのだということもよくわかります。誰かが苦しんでいるとき、つい手をさしのべてなんとかしたいと思いますが、その苦しみはいまのその人に必要だったりするのです。よけいなお節介をやかずに見守り、その人が「助けて欲しい」という気になったときはじめて動き出す……それができるようになればなぁ、と思いました。また、自分が苦しいとき、もがいてもがいて苦しみから目を背けよう、逃れようとするのではなく、とことん苦しんでみようって気にも……。辛そうだけどね。(00.7.10)
まず他人の話を聴くにはどうしたらいいか、が書いてあります。ミテにもとても参考になりました。そして、愛とは、生きるとは、宇宙とは……。こんなにわかりやすく、コンパクトに書いてある本は珍しいかも。毎日の暮らしの中で、自分で自分を癒していく方法がわかります。セラピストいらず……の本かな!
もうすぐ死んでしまう人……。その人と「息を合わせ」ていると、その人がいままで言いたくて言えなかったことを、言うことができる。そして心に平安が訪れる……。人を受け入れることのすごさに圧倒されてしまいます。
「死にゆく者からの言葉」の続編といっていいかも。「死にゆく……」を読んだ人たちの感動の輪がどんどん広がっていきます。愛はこんなふうに伝わっていくんだ、と実感します。死んだおかあさんと会った人、長い間の苦しみに終止符を打った人、気むずかしさから脱した人……。本自体にヒーリングの力がこもっているんですね。わたしも「生きていていいんだ」ってわかってほっとしました。ハンカチなしには読めません。(00.6.19)
原著は1969年に出ています。以前にも訳書が出ていたのですが、今回は新しい訳で再登場。およそ30年前の本ですが、内容はすごく新しい。死に目を向けるのが、いかに難しいかってことなのかな。30年前にロス博士がおっしゃったことが、いまやっと少しずつ理解されつつある、という感じ?
ロス博士は死に直面している人たちとお話をします。彼らが何を必要としているか、しっかりとつかもうとするのです。たくさんの会話が収録されています。話の中にある矛盾。そこを捉えて、問題点を把握していく……その洞察力はすごいです。怒りを目の前にしてもたじろがない。なにに対する怒りなのか、見据えていく。そして解放させてあげる。
恐怖や不安を語ったことで、患者さんたちは安心し、安らかな死を迎える……。
こういう力をおもちだから、回復の見込みがないと言われた多数の精神病患者を退院させることができたんでしょうね(下の本↓にそういう話があるのです)。ああ、すごいなぁ! 彼女は一つの目標です。(01.8.22)
著者の「死ぬ瞬間」(読売新聞社)は読んでいました。身近にロス博士と会ったことのある人がいて、話も聞いていました。でもこんなにすごい人とは知らなかった……。死ぬことはなんなのか、人間に必要なのはなんなのか。読みながら、涙がとまらなくなる箇所がいっぱいありました。言葉を引用します。
「みんなで自分を愛すること、自分をゆるすこと、いつくしむこと、理解することを身につけましょう。そうすれば、その贈り物をほかの人たちにあたえることができるようになります。人を癒すことによって、母なる大地を癒すこともできるのです」。(p.346)
関連する日記 2003.1.27
話題になった本なので、ご存じの方も多いかと思います。なんと言ったらいいんでしょう。なんかすごいなぁ……としか言えないかな。不運、悲運、幸運、しあわせ……みんな同じ意味なような気がします。災いに思えることも、成長の糧なんだなぁ、って。
もう20年がすぎましたね。ジョンはあれからどうしていたんでしょう? 亡くなってからのジョンの体験が書かれています。撃たれたジョンは「ヨーコ! 誰かヨーコを助けてくれ!」と叫んだの。それから体を離れ、死の場面をみてた。そのときもダコタ・ハウスのドアマンに彼は「ヨーコを助けてくれ!」と祈っていた……。そして明るいトンネルに吸い込まれ、おかあさんのジュリアに出会います。ジュリアの案内でその世界を体験していくジョン。彼は今、地球のために、私たちのために働いています。
彼のメッセージ。「僕はもうずっと以前に彼(マーク・チャップマン。ジョンを撃った犯人)を許している」。「『平和を我らに』(Give Peace a Chance)という僕の言葉を忘れないでほしい。血の海に横たわっている僕のことばかり見ないで……そのことを考えてしまうのは仕方ないけれど……そこにいつまでもとどまらないでほしいんだ。その代わりに、もっと幸福なときの僕を思い出してほしい。そうしてくれさえすれば、僕はとっても満足だよ。地球上のみんなを愛してる。君たちの人生が愛で満たされますように。そして何よりも、君たちに心の平和が訪れますように」。(00.12.12)
お医者さんであっても病気はするモノ……あたりまえか。知識がなくても病気は怖いし、イヤかもしれない。でも、知識があったらもっと怖いのかもしれない。著者は麻酔科も外科も経験していらっしゃるので、よけい大変だったかも。
患者としてみる病院。治療。歯に衣着せず、バッサリと書いていらっしゃる。でももっと心の奥に触れたくないモノがあったかなと思うけど……。2001年4月8日逝去。読みながら、もう亡くなってるんだ、と思った。そのときはやはりこの世の視点から、彼の死を見ていて、我知らずギクッとしたのだった。(01.11.1)
奥さんのケイは臨死患者と家族の悲しみを癒す手伝いをするセラピスト。ダンナさんのハーブが癌にかかり、死を宣告される。ハーブは実際的・現実的な人で死について、それほど考えたこともない。ごく一般的な人。二人の対話を本にして、私たちとシェアしてくれている。
はじめはハーブの様々な疑問にケイが答えていき、教師と生徒のようでもある。それがだんだんハーブの準備ができてきて、やがてケイを追い越していったようにみえる。鮮烈な夢を見、超常体験をして、死は安らかなものであると納得していくハーブ。残される悲しみと戸惑いを包み隠さず文章にしてくれるケイ。死がどんなものか理解しても、やはり別離は悲しい。
ふだんから、自分の感情に正直でありたい……。生きる練習の積み重ねだね。死の瞬間まで。そんなことを考えた。(02.3.11)
本の帯には「人は死んだらどうなるのですか? 作家であり、僧侶である二人が教えてくれる極楽への道案内」と書いてある。でも……内容にはそぐわないかな〜。「こうですっ!」ってお答えがあるわけじゃないから。
僧侶であっても、迷い悩んでるんだ、ってわかってよかった。というより、迷い悩む方だからこそ出家なさるのかも知れない。そういう意味じゃ、セラピストとおんなじかもね。
瀬戸内さんのことは遠藤周作さんの本でしか知らなかった。修行のお話とか仏教の話とか、おもしろかった。(2004.1.8)
霊をやたらに怖がることはないのよ、って。でも霊は人なんだから(ん? 人は霊なんだから?)、そういう意味じゃ、怖いのよって。ごく当たり前のことを、ごく当たり前にやりなさいってことかなー。
霊能者の見分け方もズバリ。辛口のコメントに、びっくりしたり笑ってしまったり。ミテにとっては、やっぱり人は霊なんだって駄目押しの一冊。
でもさ、「アタシの言うとおりなさい」って感じがちょっとイヤかも……と思ったの。そうしたら心の中から声がして、「人は人。あなたはあなた。彼にはスポークスマンとしての役割があるからいいの。そんなことはあなたの知ったこっちゃないの!」と。いやぁ、おっしゃるとおり。
人は霊です。死ぬことはありません。なにが大切か、みつけていきましょうね。(2004.6.28)