2002.8.7 更新

2002.6.18(火)セドナ カシード・ロック

ダンナはどこでもすぐ寝る。演奏会でも、講演でも運転中でも眠くなる。ミテが運転してるときは横で眠る。うらやましい……。

ミテは眠れない。旅行中は早く目が覚める。電車でも居眠りできない。授業中でもそうだ。「寝たフリ」になってしまう。意識のどこかが醒めている。「安心して眠」れないのだ。寝ていても緊張しているらしい。起きると身体中が痛かったり凝っていたりする。どうして??

「しっかりしなくちゃ」という言葉と関連があるのかもしれない。幼稚園の時そう思ったのだ。「しっかりしなくちゃ……」と。対になるように「みっともない」「だらしがない」という言葉が浮かんでくる。「きちんとしなさい」「ちゃんとしなさい」「しっかりしなさい」。根性こめて、気合いをこめて……?

「巨人の星」の時代だもん。ど根性。星飛雄馬は頑張って頑張って頑張って、根性でトップを目指す。それがいいとされていた。とにかく頑張れ! 這い上がれ!

父親・星一徹の夢を生きて、ガンバル飛雄馬は、でもちゃんと燃え尽きる。実は反面教師なのか? あんな風に親が子どもの人生を奪っちゃいけない。自分の夢を押しつけちゃいけない。頑張りすぎると、つけが回るよ、ってこと? 20代にして廃人みたいになっちゃうもんね。よくできたドラマだ。

♪♪♪♪♪♪♪

セドナ周辺はCoconino National Forest といって国が管理する森林地帯。トレイルそばで駐車するにはRed Rock Pass が必要。ホテルでは売っていなかったので、Chamber of Commerce に行く。

「パスを下さい」と言ったら、「どこに行くの?」と訊ねられた。どこって……ボルテックス(パワースポット:強力なエネルギーのポイント。病気が治ったり、超能力が目覚めたり、過去生を思い出したりすると言われている)をいっぱいまわりたいなぁ。「えーと、カシードラル・ロックとか……ボイントン・キャニオンとか……」「ボイントンは入れないわよ」。雨が少なくて非常に乾燥している。山火事を警戒して広いエリアが立入禁止になっていたのだった。フラッグスタッフから89Aに乗れなかったのもそれ。地元の車や商用車は通してるけど、観光客は迂回せよ。

「聞いてないよぉ」という気分。でもコロラドは実際に山火事多発中だから、理解はできる。これもめぐりあわせかぁ。けっこうがっかり。でも、行けるボルテックスはあるんだから。

Red Rock Pass は1日券5ドル。一週間で15ドル。年間20ドル(年間パス、安すぎない??)。

Center of the New Ageまず地理を把握しよう。地図を手に入れるため、セドナさんお薦めのCenter for the New Age に行く。無料のボルテックス地図があるの。ほかにも本、石♪、お香、タロットカードなど様々なグッズを売っている。マッサージ、過去生回帰、リーディングなども受けられる(リーディングはお薦めじゃないって)。オーラ写真も撮ってるけど、それはいいや〜。フォート・コリンズにもあるし。

ふふふ、石がいっぱい♪ 誰かミテを呼んでるかしら〜? と思ったのに、意外にも惹かれない。へぇ〜、こんなにあるのにねぇ……。最近、フラワーエッセンスもご無沙汰だけど、石もそうなのかしら……。といいつつ、かわいい水晶を一個。ハーキマーにまぎれこんでいたエレスチャル……いやカシードラル? よくわかんないけど。

店の裏にはOak Creek(小川)が流れている。ベンチなど置いてあって、とても感じのいい一画。セドナさんの薦めでもあるし、しばしゆったりと。瞑想というより自問自答?

でもさ〜、セドナ来てるのに、「わぁ、すごいエネルギーだっ」なんて感じないし〜、超能力が開花する気配もないし〜、つまんないなぁなんて思っていたら、かすかにいたずらっぽく「なんか特にいまヒーリングが必要?」との問いかけが。うーん、そう言われると……。気負いすぎなんだなぁって思う。「なんか特別な体験をするはずだっ」な〜んて肩に力が入ってる。もっと気楽に……。

きれいなハチドリさんが、ひゅんと飛んだ。

まずはボルテックスのひとつCathedral Rock (カシードラル・ロック/カシード・ロック)に行くことにした。でもその前に腹ごしらえ。……まだ店が開いていない。これ幸い。となりのCrystal Magic へ。"Sedona Journal of Emergence" に毎回広告が載ってるから一度行きたかったんだ。ここも石や本、ビデオ、エッセンシャル・オイル、服、お香などなどを商っている。やっぱり石には惹かれず、石を置く台、インド製のブラウスなど買う。ふーむ、藤色に惹かれるとは。最近ちょっと色の趣味が変わってきている。

隣のThai Spices でお昼ごはん。カレーと麺と。おいしかったな。たぶん白人だけど、なに人だか未詳のきれいなオネーサンがサーブしていて目の保養♪

ではいよいよ出発。Upper Red Rock Loop Rd. を通り、Crescent Moon Ranch をめざす……めざす……あれ? 道路が未舗装になってるとこまで来ちゃった。来すぎ?? Chavez Ranch Road を見逃してしまったらしい。ガソリンもなくなってきたことだし、ループを完走して89A に戻り、満タンにしてから再挑戦。

ババーン!Crescent Moon Recreation Area に車をとめる。入場料5ドル。レッド・ロックパスとは別料金だった。

で、オーククリーク(小川)をめざす。川に出たら、カシードロック(写真右)に向かって15分ほど歩く、というのがセドナさんのお薦め。瞑想によい場所なんだって。楽しみ〜。

でも……さっきから水着の人がたくさん目に入るんですけど? どうして?

川遊びものすごく暑い日だったし、たくさんの人がクリークで水遊びをしていたのだ。木陰と流れと……気持ちよさそう。短パンもってくればよかった。

で、川に沿って歩こうとしたら通行止め。ここも立入禁止区域になっていた。カシードロックは女性エネルギーのボルテックスと聞いていたから、ぜひ行きたかったのにぃ〜。どうもミテは女性性に欠けるような気がしてるから。

でもダメか。しょうがない〜。足だけ水に浸して、ちょっと休憩。たくさん人がいたにもかかわらず、気持ちよかった。瞑想はできなかったけどね。

うう、近い。こっちがダメなら、とUS-179 を南に下り、Back O' Beyond Road を右に折れて、カシードラル・ロック・トレイルを登る。近くで見るとまたでかいなぁ……。しかしながら……暑い。ものすごい日射し……。死にそうだ……。

次は……Chapel of the Holy Cross に。教会がボルテックスという場所なのだ。御聖堂(おみどう)でちょっとお祈りをして、ギフトショップ(売店)に。マリア様、アッシジの聖フランシスコ様のカード、ヴァイオリンを弾いている天使のオーナメントなどを買ってしまいました。今回の旅ではよく買い物してるなぁ……。

とおくにカシードこのチャペルは山の際にあって、眺めが最高。大きな石、崖の岩肌が間近に見えるし……。ぐふふふ。

写真はチャペル(左)とミテ。右側遠くにあるのがカシード・ロック。

朝、クリスタル・マジックに行ったとき、置いてあった地図をもってきた。タダで配っているものだと思ったら、実は売り物。チャペルでも売っていたので気がついたのだ。5ドルくらいだし、ばっくれちゃえ、とミテは思ったのだが、ダンナは「戻ってお金を払う」と。なんて偉いんだ! でもドキドキ……。

クリスタル・マジックで事情を話すと、「いいよ、持っておいで」。えっ!? 「その正直さに敬意を表してプレゼントだ」。どうもありがとう! よかった〜。ミテもダンナを見習わねば……。

晩ご飯は日本食レストラン佐々木Sasaki で。天ぷらもテリヤキも食べたい……と決めかねたので幕の内にしちゃう。まぁまぁそこそこのお味。ああ、うれしい。10% のディスカウントで(AAA か、ANA Family Club か、それともクーポンかな?)36ドル。

もひとつカシード食後、カシードロックに再度行ってみる。こんどはVerde Valley School Road (216A) からアプローチ。角度が変わるとまた表情が変わって面白い。……ってカシードロックの全体像をつかんではいないのだが……。オーククリークも散歩する。人影は少ないけど、これからパーティーしようって感じの若い人がちらほら。食べ物の入ってるらしいクーラーなど運んでいた。

帰り道、ウズラのご夫婦が道を横切る。家族連れだったかもしれないが、雛たちは見えず。

セドナの6月の平均最高気温(過去30年の記録による)は90.7度(32.6℃)。夜ニュースを見ていたら、その時点で101度(38.3℃)、今日の最高気温は110度(43℃)だったとか。ア・ヅ・イはずだ〜〜っ!

本日の走行距離82マイル(131.2キロ)。あれ? 意外に走ってる。

Center for the New Age
341 Hwy. 179, Sedona, AZ 86336
928-282-2085

Crystal Magic
2978 W. Hwy. 89A, Sedona, AZ
928-282-1622

Chapel of the Holy Cross
780 Chapel Road, Sedona, AZ 86336
928-282-4069

佐々木Sasaki
65 Bell Rock Blvd., Sedona, AZ 86351
928-284-1757

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2002.6.19(水)ベルロック

日中の暑さがこたえたので、作戦変更。朝夕に行動し、昼間はホテルで寝る! そうでなければゆで卵になってしまう……。

ベルロック♪というわけで、朝8時半にベルロックに到着(早くないって(^^;? そうなの、もう日は高かった)。ふもとを歩くトレイルがいくつかある。でも、上の方に行きたい。けもの道(地図には載ってないけど、踏み固められた道)を登る。すてきな日陰を見つけて、瞑想してみる。いつもより簡単に深くリラックスする。

うわっ、おちる!人が通りすぎる気配がする。2人組の人たちで、ミテに気がつくと無言でダンナに挨拶していったそうな。こんどは賑やかな家族連れがやってくる。「あ、やだなぁ」と思ったとき、「すべては愛」という言葉が……。そうか、邪魔に思ってしまうけど、でも愛する対象なのか……。うーん、ばれてる。

瞑想が終わって、ベルロックを一周してみることにする。下まで降りないで、このまま水平移動。けもの道も見えるし、行けそうだ。ところどころ「落ちたら死ぬ〜」って箇所がある。足場が斜めで、すぐ下崖、みたいな(=写真)。それでもとっても眺めがよくってステキだった。

ちかい空に十字架のような、剣のような雲が……。厳粛な気持ちになる。

よかったなぁ。また行きたい。どうやらベルロックをすごく好きになったようだ。

トレイディング・ポスト(ネイティブ・アメリカンの工芸品などを売っている)でお買い物。箱と羽根を買う。なんでだか羽根が好きで……。

もうひとつの日本食レストランでお昼を食べる。TAKASHI 卓。鉄板チキン、そば+天ぷらコンボ、ビールに抹茶アイス。はじめに出てきたお茶がおいしかった。サラダ、おいしかった。エビ天もよかった。鉄板焼きについてる野菜がすっぱくって、うう。40ドルちょうど。お昼にしてはちょっと高いかな〜。写真はTAKASHI にとめてあった車のナンバープレート♪

こめくえTAKASHI 卓
465 Jordan Rd., Sedona, AZ 86336
TEL: 520-282-2334

ホテルに戻って休憩。はぁ、暑い。

♪♪♪♪♪♪♪

そうか本音自体は攻撃じゃない。でも攻撃的な人の本音は攻撃なんだ。逆にいうと、「本音は攻撃」と思っている人は、攻撃的である可能性が高い。

♪♪♪♪♪♪♪

セドナは美しく、力強くエネルギーの高い場所。だけど人が多くて(観光地、リゾート地なのだ)、人間の気によってゴチャゴチャしたうるさい場所にもなっている。神聖さを感じる、という点ではクレストンやモニュメント・ヴァレーの方が上。でも滞在しているうちに、エネルギーのエッセンスにふれるようになる……というか「来てよかった」と思うようになってきた。

ここは人間の猥雑な気を味わいながら人間を好きになる場所のように感じる。

♪♪♪♪♪♪♪

日本食レストラン佐々木のそば、US-179号沿いに小さなChina Buffet (中華バフェ)がある。一見ピザ屋さんだけど、入ってみたらちゃんと中華でホッとした。面白いことに、セドナには世界中どこにでもある中華屋さんがない。日本食の方が2軒もあって多い。なんか不思議。

バフェで夕食。一人8ドル。

さぁ、最後にエアポート・ボルテックスだよ。夕日がとてもキレイなんだそうな。超能力の開発にもいいとか。うふ。

日没は7時半ごろ。夕方は混みあうかもしれないとガイドブックにあったので、6時すぎに行ってみる。ぼちぼち人がいるけど、静か。適当な場所で瞑想する。笛の音が聞こえる。朝と同じですぐにリラックス。「愛をひろめろ」「人間を好きになれ」というメッセージ。

いとしい人々が増えてきた。ちょっとトレイルを歩く。遠くにベルロックが見えてとても景色がいい。日没に間に合うように戻り、もうひとつあった頂上に行ってみることにする。

あれ? 人がいる……。Jay というネイティブ・アメリカンが率いるツアーが来ていたのだった。一緒に日が沈むのを眺める。ジェイは太鼓を持っていて、歌いながら太鼓を叩く。みんなで手をつなぎ、ジェイの祈りと歌を聴く。

レノでなし祖父なる太陽、祖母なる月、父なる天空、母なる大地。感謝。

涙が出てくる。「今日みんなここに集うことになっていた。来てくれてありがとう」といわれてまた感激。

おじいさんが霊視のできる人だったそうで、ジェイも自然にチャネリングをしている。これは誰にでもある力。創造主に心を開くこと……という話をしてくれた。ここは直感力が鋭くなるボルテックスと聞いていたので、不思議な符合にビックリ。

彼はJay Braveheart といって、Center of the New Age でマッサージをしてる人だった。はからずも彼のツアーに参加できて、感謝。ありがとう。

こんなステキなことが用意されていたんだね、とダンナとも喜び合う。すてきな体験。ミテが瞑想中に聞いた笛の音を、彼は聞いてない、と。うーむ?

うつくしいそのあと星の観察などして、カフェに立ち寄ったらジェイとばったり。なかなか店の人が来なかったら、呼びに行ってくれたりして……。この出会いは忘れないだろう。

ちなみに「ここはおいしいんだよ」と教えてくれた。Airport Rd. から89A を西へ向かうと右手にスーパーマーケットSafeway のはいったショッピング・センターがある(高いイタリア・レストランの向かいだ)。そのモールの中にあるカフェ。名前、よくわからなかった。ただ「Cafe」とだけ。

本日の走行距離37.5マイル(60キロ)。

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2002.6.20(木)グランド・キャニオン

うーん、眠い。寝不足だ……。セドナを離れて、グランドキャニオンに向かう。フラッグスタッフからUS-180を北上。「景色のよい道」とのことだったけど、なんかフツー。背の低い木々の間を走る。砂漠の道、大岩がむき出しになってる崖をより好むようになってしまったみたい。

ひとセドナから3時間でグランド・キャニオンに到着。Grand Canyon Village に車をとめる。観光シーズンですごく混んでいる。駐車場所を見つけるのも一苦労。ご飯を食べる場所を求めて歩いていくと、日本人のツアーと遭遇。この旅ではほとんど日本人とは会わなかったので、なんだかビックリ。「ここはどこ?」って思う。たぶんラスヴェガスからのツアーなんだろう。

ああ、暑い。日射しは真上から照りつける。川にえぐられた大きな峡谷には陰もなく、あんまり大きく、空気もぼぉっとしていて現実感が全然ない。「グランドキャニオン? これ? あ、そ。見た見た。もういいや……」。感激もなにもない。あまりの暑さと疲れで感覚がなくなっている。それにこの人波をなんとかして……。

Bright Angel Lodge でお昼。ファミリー・レストランという雰囲気だったけど、意外においしかった。というか、普通? 暑さ、日射しから逃れられるだけでもありがたい。ふたりで21ドル。やすい〜。

♪♪♪♪♪♪♪

そういえば、子どものころよく怒られた。「バカみたいにポカンと口を開けるのはやめなさい。みっともない」。ぼ〜〜っとした子どもだったんだな。

体育座りをして先生の話を聞いているときに、いきなり先生から頭にボールをぶつけられたこともあった。小学校2年生の時だ。「ぼーっとしてる」からと。話は聞いていたのに……。でも子どもに反論は許されない。

整体の片山さんに初めて会ったときは仕事だった。気を引き締めていたつもりだったのに、開口一番「ぼーっとしてますね」。

ボーっとしているのが本来のミテ。はじめての通知表には「人よりテンポがのろい」と書いてあった。その本来の状態でいられるといいな……。

♪♪♪♪♪♪♪

眠くて眠くて、人の来そうにない木陰で横になってしばし休息。例によって眠れないけど、ちっとでも休まねばこの暑さの中、体がもたない。

姿勢悪い崖際のRim Trail を歩いて、公園管理事務所の前からシャトルバスで車に戻る。長時間歩くのは無理と悟って、車でDesert View Drive を東に移動。

道の変なところに車が一台停まっていた。なんか犬のようなものが一頭。狼? キツネ? コヨーテ? どうやらコヨーテらしい。はじめて見た〜。

東へ進むと人が少なくなってきて、ほかの国立公園とおなじくらいな感じになってきた。Grand Canyon Village は特別に混んでいる場所なのかもしれない。あそこだけ見て帰るんじゃぁ、もったいないかも……。

ひかりふりそそぐポイントポイントで停まりながら、少しずつ東進。Moran Point まで来たころにやっと「ああ、これがグランド・キャニオンか〜。すごいなぁ」と思うようになってきた。

夕方6時、Lipan Point。すごくいい!!

6時半、Desert View に。タワーは入場料25セントだけど、これはぜひ入ってみるべき。壁一面にロックアートの絵があって、すんごくステキ。絵に魅せられてしまう。ここが東の端っこ。あとは出るだけ。

州道64号をすすむ。ここはナバホ族の居留地。今日午前中に通った道は森の中だったが、こちらは砂漠。ところどころ屋台があって、インディアン・クラフトを売っている。あっちの道の賑やかさとはエライ違いだ。でもなんだかこっちの方が好き。

わお亀の形のドリームキャッチャー(?)を買う。なんだか顔が可愛いんだもん。亀は長寿をあらわすんだって。鶴は千年、亀は万年。日本とおんなじだねぇ。

US-89 を右折して南下。モニュメント・ヴァレーからセドナに行くときにも通った道だ。砂漠がいつしか森林になって、フラッグスタッフに到着。夜8時、Best Western Pony Soldier にチェックイン。禁煙の部屋がなかったけどしょうがない。ひばの氣ミストでだいぶよくなるけど、染みついたにおいはなかなか。1泊80ドル。

Best Western Pony Soldier Inn & Suites
3030 E. Route 66, Flagstaff, AZ 86004
TEL: 1-800-356-4143


ホテルのすぐ裏にある中華Golden Dragon Bowl で晩ご飯。Dragon Ball じゃなくて、Bowl(丼)ってとこが笑える。アメリカでも放送してるし。英語吹き替えのはいまゴハン(どんな字書くの?)が子どもで、日本語版は魔人ブーと戦っている最中。

Hot & Sour Soup (辛いすっぱいスープ。アメリカではたいていの中華にあるけど、日本にはないかもね)が激ウマ。2人前のハズだが、6人前ぐらいある。モンゴリアン・エルクというなぞの料理は激辛。これってエルクの肉なのかな〜? お酒(ビール、梅酒)も飲んで35ドル。ああ満足。

Golden Dragon Bowl
2730 E. Lakin Dr., Flagstaff, AZ 86004
TEL: 520-714-9470

本日の走行距離252.8マイル(404.5キロ)。

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2002.6.21(金)夏至

「光の十二日間」のゲリー・ボーネルによると、今年で一番エネルギーの強い日は今日なんだって。その日を狙って初セドナ。……って、ちょっとずれちゃったけどね。ただでさえエネルギーの強いセドナに、そういう日を選んだ私って……??

朝は曇り。午前10時に出発! 高速道路I-40を東に向かう。周りは森。ステキ! ……と思っていたら、砂漠。出口233で降りて、南に5マイル。ふふふ、アリゾナ大隕石孔。まわりには本当になにもないなぁ。

激突!

フラッグスタッフから45分。入場料は一人12ドル。博物館、ギフトショップ、軽食屋さんがあって、隕石孔のふちを歩ける。映画もやってるよ。

ワルイ子はいねが?5万年前に落ちてきた隕石なんだってさ! よくこんななにもないところを選んで落ちたなぁ……。……って、5万年前も砂漠だったのか!? わっかんない。でも風化してないとこを見ると! うふふ。

写真右はギフト・ショップにあった張り紙♪ あっははは。

Meteor Crator
928-289-2362

I-40をさらに東へ。Holbrook で降りて、給油。KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)でご飯。8ドル50ですんじゃった。安くていいなぁ。

空を覆う……さっきから空がどんよりと黄色い。山火事の煙なのだった。KFCにも「避難してきた方へ」という紙が置いてあったし。車にも灰が積もっている。写真の右っかわが煙。ほんとは青空なのにね。

US-180 を東進して、Petrified Forest(化石の森)国立公園の南口を目指す。するとモニュメント・ヴァレーで見たようなグルグル回る砂の柱が。ただし今回は移動していて、なんと我々の前を横切った! ひぃ〜、動くの? これ!

ここには化石になった木がいっぱい。木の形をしているんだけど、すごくきれいな石になってる。あんまりきれいなんで、持ち帰る人が跡を絶たないらしい。毎年12トンもなくなっちゃうんだって。しょうがね〜。

木があったのは2億2500万年前、かな? 隕石とはケタが違う昔。でもこうなると、「大昔」としてしか認識できない。数字に弱いんだよね。

今日も暑い。砂漠の中をドライブして、例によってポイントで車を降りて歩いてみてまわるのだが……うう、もうやだ〜。……というぐらい暑い。根性の観光。

あちーぜそれでも途中でプロングホーン(Pronghorn)を見て、ちょっと元気に。初めてだったんだ! 砂漠の中に立っていた。レイヨウとかアンテロープとか言うらしい。西半球では一番足のはやい動物なんだって。ふふ、うれしい。

おどろいたのはNewspaper Rock。なにぃ〜? 新聞岩!? 大きな岩に絵が描いてあるのだった! 大昔の絵! これがまたなんともステキ。こんな野ざらしなのに、どうして残ってるんだろう? いっぺんで気に入ってしまった。

とりがひとを!公園内を北上してI-40 を横切る。するとバッドランズのような地形。わぁ、なつかしい。こういう地形ってあちこちにあるのねぇ。でもゆっくりとは楽しめなかったのだ。なぜかというと山火事の煙が追いついてきて、景色が見えなくなったから。

ヴィジター・センターの人によると昨日よりはマシなんだそうだけど……。

公園出口にチェックポイントが。化石を持ち出さないか見張ってるのね。みんなが化石をそのままにして置いてくれますように。そうすればみんなが見られる。

世界はあなたのもの……って気がする。所有すれば、所有したものだけがあなたのもの。土地でも国でも……。なーんて、自分もいろいろと所有しているけど。

4時40分に化石の森を出て、6時半にニューメキシコ州境に。2時間……じゃなくて、ニューメキシコ州は夏時間だから、1時間かかったね。

こんな看板を見つけた(=写真右)。ミヤムラ……宮村?? 日本語???

わはは途中、大陸分水嶺(Continental Divide)を越える。……標高はたったの2,200m。隕石孔のあたりと違って、起伏があったりして、この景色も好きだな〜。

曇ってちょっと雨が降ってくる。ココペリ(雨を降らせてくれる)がやってきたかな〜?? さて、今日はどこに泊まろう?

スカイ♪さっきから道に沿って看板が。"Sky City Casino" と書いてある。いつもは会員になってるBest Western に泊まるけど、カジノのあるホテルもいいかも〜。とにかく102出口で降りてみる。なーんにもないところにホテルが一軒。まわりにはトレイラーがいっぱい! わぁ、きらきら。さいわい部屋もあって、しかも50ドル。カジノで稼げるから、宿泊料は安いのだった。

晩ご飯はホテルのレストランでバフェ。まわりに店はないしね。アコマ・インディアンの居留地なので、お客さんにもインディアンの人たちがいっぱい。ヒスパニックの人も目につくし、いろんな人がいていいな。バフェは二人で20ドル。

ダンナはちょっぴりカジノで遊んだもよう。はは、勝てないねぇ。

本日の走行距離は312.2マイル(499.5キロ)。

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2002.6.22(土)サンタ・フェ

お店がないので、ガソリン・スタンドにあるコンビニエンスストアでハンバーガーを食べる。サンドイッチとかホットドッグとか売っている。おにぎりがあるといいのにね。

高速道路I-40 の南にあるスカイシティをめざす。アコマの人々が住んでいる場所。メサの上に、つまりテーブルみたいな台地の上に町がある。メサってアメリカ南西部にはあちこちある地形だけど、上は真っ平らなのに、周囲は斜面というより断崖絶壁。自然の要害。

なんでも1150年ごろにはもうそこに住んでいたらしい。今に至るまで同じところに住んでいるのは珍しいみたいで……、メサベルデももう人はいないしねぇ。うーん、でも日本ならもっともっと昔から同じ場所に住み続けているわけで。違うねぇ。

みちしるべちょっとした町を通りすぎるだけで、なんにもない。この先に町なんかあるのかしら〜という道を進む。やっぱり砂漠。展望台のようなものがあって、向こうにメサが見える。昔のスカイシティとか。そこからいまのスカイシティに移住したんだそうな。

すごくいい景色。大きな岩がいまにも崩れそうだったり、すばらしい。坂を下って、真っ直ぐの道を行く。もしかして前方にあるのがスカイシティなのかな〜? 要所要所に看板があるから、迷わない。きっとそうだ。

遠望メサの前に巨岩群がある。これがすごい。メサを守ってる……って感じがする。聖地、異界へ行くみたいだ。わくわく。I-40 から30分でスカイシティの駐車場に到着。

ここから先はツアーでないと入れない。ここで入場料を払うと、バスで町を見せてくれるのだ。ところが今日は都合でガイドさんが1人しかいない。次のツアーは1時間15分後ときいて町に行くのは諦めた。

入っても写真を撮るのにはさらに撮影料が必要。動画は禁止。デジカメもダメだったようだが、いまはオッケー。

髪を金色に染めた東洋人のカップルがいた。日本人かも。

戦後、進駐軍が日本に来たとき、子どもだったうちの親の世代はショックを受けた。大人たちは掌を返したようにアメリカにこびる。醜悪だ。なにも信じられない。先生は二枚舌。……それにひきかえ、アメリカはすばらしい。

母の世代がガイコクに憧れるのは、そういう体験も大きいのか? 母だけじゃないよね。そういう評論家や作家もいっぱいいるし、国語の教科書でもアメリカをほめちぎるような文章を読まされた(鵜呑みにしたんだけど(^^;)。

「アメリカ万歳」「ガイコクすばらしい」って大人が多いから、この人たちは素直にアメリカ人(てゆーか、白人)に外見を似せているのかも。だって、日本人でいることは恥のように思わせる言論って根強い。

でもたぶん、アメリカを礼賛しているオヤジやオババは、金髪に染めた若者に眉をひそめるのだろう。自分たちがそうさせているのにさ。「ちくしょーっ!」と考えるのに、0.3秒(村上か!?)。

ヴィジター・センターで買い物をし、外に出ると数人が工芸品を売っている。暑いのに外じゃ大変だなぁ。陶器を売っている女性と話をする。トカゲは幸運をもたらし、猫は友情を、って教えてもらう。猫が可愛くて買う。5ドル。安いなぁ。

ことしは雨が少ない、と。でも「昨日降ったから大丈夫」だって。え、たったあれだけで? 水の使い方がとても上手なんだ。

午後2時、サンタフェに到着。一度行きたかったんだ〜。町並みもオシャレだけど、やっぱり観光地。人がわんさか。ここって、可愛いお店の集合体なんだな〜。石のお店も見つけたけど、高かった。買わずにすます。

まち「地球の歩き方」に載っていたBlue Corn Cafe でお昼を食べる。おいしかった〜!! あんなにおいしいフレンチ・フライって食べたことない。2時間ほどうろうろして、サンタフェを後にする。

Blue Corn Cafe
133 Water St., Santa Fe, NM
505-984-1800

次の目的地はプラザ・ブランカ。「世界のパワースポット」という本で紹介されている場所だ。US-84 を北上し、Abiquiu という町を目指す。よくわからなかったので、ウェブを検索すると地図付きの案内を見つけた。右側にAbiquiu Inn をすぎると細い道Rancho de Abiquiu Rd. がある(ここらへんは英語じゃない地名が多い)。ここを行くのだ。すると左に入る小道があって、行き着けるはず……。が、迷った。

小道が見つからない。どうも行き過ぎたらしい。引き返す。なになに……? ここはイスラム教団の私有地で、だけど公開している。じゃあ、あれかな? 途中に門があったのだ。ビンゴ。

しろいはしらさんざん赤い土地を見てきたけど、ここは白い。人っ子一人いない静かな場所。昨日雨が降ったけど足跡がある。今日になって数人が訪れたらしい。

雲が厚く真っ暗になってきた。あんまり長居はできないなぁ。稲光も閃く。せっかくだけど白い土地より、赤い土地が好きみたい。地形はそそるが、モニュメント・ヴァレーほどじゃない。

そのうち篠突く雨に。ほこりだらけの車がきれいになるなぁ。こういう豪雨が大好き。うきうきしながら運転する。視界は悪いけど、上機嫌。US-285 をただまっすぐ北上する。山などを通って気持ちがいい。

雨が上がると虹が見えた。午後7時半、コロラドに戻ってきた。砂漠ではなく、大草原。違うんだ!?

8時半、アラモサのホリディ・インにチェック・イン。気温が低くて、寒いと感じた。雨降ったし、前線が通過したのか?

近くにあったTrue Grits Steakhouse で晩ご飯。昼のフレンチ・フライが絶品だったから、見劣りしちゃった。肉はまぁまぁのお味。

本日の走行距離333.8マイル(534.1キロ)。

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