2002.2.5 更新

2001.10.4(木)不機嫌の原因探し

自分がもつ一つの傾向に気づいた。誰かと会うことになっているとき、そこに予期せぬ人が加わっているとミテは機嫌を悪くするのだ。自分でもやんなってしまう。

そういえば、大学院の時、ルームメイトが後輩を連れて帰ってきた。3人で夕飯をつくって食べたのに、私はずっとぶすっとしていた。前のダンナが酔っぱらって、友だちを連れて帰ってきたときもそうだ。よく知っている人だったのに、その人を追い返すほど、猛烈に腹が立った。ある人を快く思っていないのも、ある集まりにいきなりその人がいたからかもしれない。メンバーの誰かが誘ったのだった。

理不尽な怒りだってわかってる。

ああ、なんでそうなのかな〜? ある日突然、母が父を連れてきたから?

ミテの小さいころ、父はブラジルに単身赴任していた。ミテは家族って母と弟だけだと思ってたの。でもある時、みんなで羽田空港に行った(まだ成田はなかった)。知らないオジサンがやってきた。母が「おとうさんよ」と言う。なんで? 知らないオジサンだよ……?

この人、家までついてきて、上がり込むんだもん。追い返してくれると思った母は、全然追い出す気配がない……。怖かった。

この記憶がまだ癒されてないんだろうか?

会社ではサヨナラ持ち寄りパーティーがあった。ほとんどの人が解雇されちゃうんだから……ね。記念撮影では「チーズ!」と言わず、「レジメ(履歴書)!」と言ったそうな。日本よりは悲壮感、ないのかな?

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2001.10.6(土)代理の先生

今日はヴィクトリアが学校に行ってて、レッスンに来られないので、彼女のフィアンセが代稽古。ネイサンは体の大きな白人。金髪に青い目だよ〜。

先週買ったチューナーをE線につけてもらった。でも、ちょっと時間がかかった。そのときちょっと後悔した……。ヴァイオリンの専門家ではあっても、ネイサンはアメリカ人。ぶきっちょなのだ。あああ〜、楽器が壊れる〜とハラハラ。

レッスンは面白かった。自由にのびのびと楽器を弾く人。こういうのいいなぁ。幾通りもの弾き方があるんだってわかるし。

夜はカーネギー・ホールでベルリン・フィルを聴いた。アバッドはすごかった……!

マーラーの交響曲第7番のはずだったが、プログラム変更。ベートーヴェンの5番と6番だった。楽員が少ない。テロの影響で渡米の人数を減らしたのかしら? それでもNYに語りかけているようで、涙が止まらなかった。みんなの悲しみがわかるような……。アンコールはエグモント序曲。すばらしかった……。

コンサートマスターは安永徹さん。わぁ、初生ベルリン・フィルを安永さんで聴けるなんて、ラッキー♪

そして気づいた。安永さんが日本人だという以外のこと、なにを知ってる? どんな人なのか、どんな曲が好きか知ってる? 「ブルックナーの8番はスゴイ」という文章を読んだことがあるだけだ。「やったー、日本人だ〜」って思ってるだけジャン。それは"God Bless America" と同じこと。「自分の国だから」という狭い考え方だよ。タシカにそうだ……。アメリカ人だから、日本人だから、ロシア人だから……というくくりはもうやめよう。

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2001.10.8(月)そら、進まない

お風呂に入りながら、気がついた。私っていろんなエネルギー、感情を感じないようにしてるんじゃないだろうか。そのくせ、石のエネルギーを感じたいともがいてる? それって、ブレーキ踏みながら、アクセルふかしてるようなもん。どっちかにしなくてはね。

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2001.10.10(水)本音を知る

ご自分のことをほとんど何も書いてないメールが来て、「助けて下さいね」とあった。いいけど……。うんにゃ、あなたのこと、何も知らせて下さらないのに、共感できないなぁ……。正直なキモチ。

もっというと、自分のことを語ってくれない人は、用心してるんだろうと思う。それは自己防衛。わかっちゃいるけど、するとミテも防衛的になってしまう……。どんな人でもオッケー、受け入れるなんて域には達してない。そういうとき、「しかもお金もらってないしね」ってキモチがわいてくることに気づいた。

楽しいやりとりのときは、ちゃんと等価交換になってる。でも持ち出す一方では続かない……。嫌気がさしてしまう。そのうえ、「そんなことではイケナイ」と自分の感情を自分にごまかす。

つまり、お金もらうってのは、ある種のけじめなんだなぁ。

誰でも受け入れなくちゃ、受け入れられる、なんてのは思い上がりでしたね。

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2001.10.11(木)アクに惹かれるゥ

友だちが「英語でしゃべる会」というのをやってくれてる。ドイツの人やマルシアも一緒に英語でしゃべる。第二外国語(マルシアは第三か、四くらい?)の人ばかりだけど、それでも英語を楽しめてる!

「エリン・ブロコヴィチ」のセリフ対訳本を買ったので、それを使った別の勉強会もやってみてる。映画はやっぱり、だ〜っと聞いただけではわかんないからね。スジもわかるし、言い回しも覚えるし、なにより楽しい。

このことを聞いた会社のアメリカ人が「悪い言葉ばっかりおぼえちゃうぞ〜」。その通り! クソ野郎、とかそういう単語の方がアタマに入るんだよね〜。

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2001.10.12(金)希望と料理

事件以来、どうも料理がお留守になっている。マンハッタン在住の友だちと話していたら、その人もそうなんだって! 食いしんぼで料理をつくるのも好きな彼が、最近は外食ばかりらしい。しかも彼のお友だちのアメリカ人も、料理意欲をなくしてしまったと。

あらまぁ、ミテだけフヌケになったのかと思ってたら……。

彼の考えは、「希望に満ちているときでないと、料理ってできないのでは……?」。9.11以来、デリやレストランの売り上げって上がってるかしら?

変わらず料理してる友だちもいっぱいいるけど、さ。

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2001.10.15(月)くくり病

「アメリカ人てさ〜」とくくっちゃうのは、結構根深い癖だ。そういうのはやめようと思うそばから、同じことをやってしまう。

いつからだっけ、こういうことしてたの?

そういえば、小学校ではクラスを班分けしてた。すると「3班の人は○○だ〜」なんて言って非難しあってたような気が……。しかもそれが学年になると、「A組の人って○○だよね〜」とくくり、「××高校ってさ〜」になり、「○×県人って頑固だからさ〜」とまで広がり……。

新聞社でも「A新聞の人は人事の話ばかりして、B新聞はお金の話ばかり、そんでC新聞は○○の話しかしない」なんて色分けしてたもんね。広く社会に蔓延してるくくり病に罹患してるわけだ。

あるグループになんらかの傾向があることは認めるけど、冷静に考えれば、そんなくくりはなんの役にも立たないね!

少女マンガが回覧されてきた〜。雑誌で読むのは久々ね〜、わくわく! すると登場人物たちは「相手を傷つけそうで、本音を伝えられない」「考えがグルグルして、何考えてるのかわかんなくなっちゃった」なんて悩んでいたりする。

わお、それっていま多くの人が悩んでること。どうしたらいいのか、試行錯誤してること。すごーい、とっても大切なことを描いてるんだな〜!

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